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米Cliosoftが設計データのリビジョン管理ツール「SOS7」をバージョンアップ

2018.01.16
米Cliosoft社は、リビジョン管理ツール「SOS7」の最新バージョンSOS7.04をリリースした。

Cliosoft製品の日本代理店シンコム社によると、SOS7.04の正式リリースは昨年11月でツールの中心機能である設計データのリビジョン管理機能のほか、レポート機能や派生品開発に関する管理機能なども強化された。

「SOS7」は、IC設計データのリビジョン管理ツールとして長い実績のある「SOS」をアーキテクチャから大幅に見直して再設計、最適化したもので、2015年のリリース以降日本を含む世界200社以上の企業で利用されている。

「SOS7」のターゲットはハードウェア開発における設計データのリビジョン管理であるため、Cadence,Synopsys,Mentor,Keysightの各社ツールのデータを扱うインターフェースを備えており、GUIから最小のエフォートで設計データのリビジョン管理を行う事ができる。

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ソフトウエア開発の世界では git, subversion といったリビジョン管理システムによって、設計リソースの再利用や共有が大幅に発展しており、多拠点、グループ作業による設計の効率化が進んでいるが、Cliosoftは「SOS7」によってハードウェア設計の効率化と更なる加速を目指している。

Cliosoft

株式会社シンコム(Cliosoft製品代理店)

2017年Q3世界EDA売上は前年比約8%増の22億6220万ドルで好調維持

2018.01.16
2018年1月15日、米ESD Allianceは、2017年度第3四半期(7月-9月)の世界EDA売上報告を発表した。

プレスリリース文

ESD Allianceの発表によると2017年Q3(7-9月)の世界のEDA売上総額は、前年比約8%増の22億6220万ドル。この実績はQ3としては過去最高でQ1,Q2に続いて好調を維持した。

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2017年Q3のEDA売上をカテゴリ別に見ると、全ての分野で売上が前年実績を上回った。目立って伸びたのは前Q2同様IP分野とPCB/MCM分野で、それぞれ前年比12.5%増、13.4%増だった。

2017年Q3のEDA売上を地域別に見ると全ての地域で売上前年比増を達成。中でも日本市場とアジア市場は前年比10%増を超える好結果を残した。日本市場の売上については円ベースで換算すると前年比約19.7%増で261億2076万円程度となる。

2017年Q3時点でのEDA業界の従業員数は前年比9.9%増の39044人で過去最高記録を更新した。

2017年Q3の分野別の売上と昨年同時期との比較は以下の通り。

■CAE分野 7億900万ドル 6.3%Up 
■IC Physical Design & Verification分野 4億5090万ドル 2.2%Up
■IP分野 8億1120万ドル 12.5%Up
■サービス分野 1億700万ドル 4.4%Up
■PCB/MCM分野 1億8400万ドル 13.4%Up

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2017年Q3の地域別の売上と昨年同時期との比較は以下の通り。

■北米 9億7840万ドル 4.9%Up
■欧州 3億1880万ドル 7.3%Up 
■日本 2億3530万ドル 10.4%Up
■アジアその他地域 7億2970万ドル 12.2%Up

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※ESDAESD Alliance

Synopsysが不揮発メモリIPコアのKilopassを買収

2018.01.12
2018年1月11日、Synopsysはアンチヒューズ型の不揮発メモリIPコアを手掛ける米Kilopass Technologyを買収した事を発表した。

プレスリリース文

Kilopassの提供するアンチヒューズ型の不揮発メモリIPコアは、高い安全性、低消費電力、高密度と三拍子揃った組込型不揮発メモリとして世界170社以上に採用されており、同IPを組込んだSoCは400種以上、チップの出荷実績は100億を超えている。

製品はeヒューズ型不揮発メモリの置き換えで実績のある「XPM NVM」、業界唯一の最大4-Mbitの容量を誇る「Gusto NVM」、高いセキュリティ性能を誇る「SecretCode NVM」の3種類あり、180nmから最先端の10nm/7nmまでのCMOSプロセスに対応している。Kilopassの不揮発メモリは標準CMOSプロセスによる不揮発メモリであるため追加のプロセス作業が不要。他の組込みメモリよりもコスト的な優位性が高い。

Synopsysは今回の買収について取引条件などの詳細を公表していないが、Kilopassの製品は今後SynopsysのDesginWare IP製品の一つとして提供される。

日本シノプシス合同会社

2017年11月の世界半導体市場は前年比21.5%増の376.9億ドル、8ヶ月連続で売上記録更新

2018.01.05
2018年1月2日、米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2017年11月の世界半導体売上(3ヶ月移動平均)を発表した。
プレスリリース文
SIAの報告によると、2017年11月の世界半導体売上は前年同月比21.5%増、前月比1.6%増の376.9億ドルで単月売上記録を更新した。記録の更新はこれで8カ月連続。単月売上が前年実績を上回るのは16ヶ月連続となる。今回発表された11月の実績により2017年の売上4000億ドル超えは確実となった。
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2017年11月の世界半導体市場を地域別の売上で見ると、全ての地域で前年比2ケタ増の売上を記録しており、これは4ヶ月連続となる実績。中でも北米市場は前年比40.2%増と驚異的な伸びを7月以降継続している。欧州市場は10月に続いて好調を維持し対前年成長率は18.8%と北米に次いで高かった。トップシェアの中国市場は前年比18.5%増と成長は継続しているものの、そのペースは緩やかに下降しつつある。
日本市場の売上は各地域の中では最も低い32.1億ドル、対前年比は10.6%増とほぼ10月と同等だった。売上を円ベースで換算すると前年比約16.2%増の約3627億円で前月比約0.3%増となる。
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SIA

Siemensが統計的ばらつき解析のカナダSolido Design Automationを買収

2017.12.13
2017年11月20日、独Siemensは、統計的ばらつき解析ツールを手掛けるカナダのEDAベンダSolido Design Automationの買収を発表した。
プレスリリース文
発表によるとSiemensはSolido Design Automationを買収し、同社の製品・技術を既に買収を完了しているMentor GraphicsのAnalog/mixed-signal (AMS) verificationポートフォリオに組み込む。
Solidoは、Memory, Analog/RF, Standard cell設計向けの統計的ばらつき解析ツール「Variation Designer」で業界デファクトの座を獲得したEDAベンダで、TSMCをはじめ多数の業界大手を顧客に持つ。また同社は機械学習を用いたキャラクタライゼーション・ツールも提供している。
今回の買収に関する取引条件などは明らかにされていないが、Siemensは2017年12月上旬にSolido Design Automationの買収を完了する予定としている。
Solido Design Automation
Siemens PLM Software

Synopsys売上報告、2017会計年度の売上合計は史上最高の27億2500万ドル

2017.12.12
2017年11月29日、Synopsysは、2017会計年度第4四半期(17年8-10月)の四半期決算を報告した。
プレスリリース文
発表によると、Synopsysの2017会計年度Q4の売上は、前年同時期比約10%増の6億9660万ドル、収支は単発的な税金の影響を受け約1億2000万ドルの損益を計上した。Synopsysは2017会計年度全ての四半期で売上記録の更新を続け、その結果2017会計年度の売上合計は史上最高の27億2500万ドルを記録。純利益は1億3660万ドルだった。(※GAAP基準による会計結果)
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Synopsysはこの8-10月の間に数々の発表を行っているが、ARCプロセッサ関連の話題とセキュリティ関連の話題が多かった。
Synopsysは次の2018会計年度Q1(17年11月-18年1月)の売上を7億4000-7億6500万ドルと予測している。
Synopsys株価推移
日本シノプシス合同会社

2017年10月の世界半導体市場は前年比21.9%増の370.9億ドルでまたしても売上記録更新

2017.12.05
2017年12月4日、米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2017年10月の世界半導体売上(3ヶ月移動平均)を発表した。
プレスリリース文
SIAの報告によると、2017年10月の世界半導体売上は前年同月比21.9%増、前月比3.2%増の370.9億ドルでまたしても単月売上記録を更新した。記録の更新はこれで7カ月連続。単月売上が前年実績を上回るのは15ヶ月連続となる。この史上最高の活況を受けてWSTSは先頃発表した秋季半導体売上予測を4090億ドルに引き上げた。(春季予測では3914億ドルとしていた)ちなみに民間調査会社のGartnerは4111億ドルと予測している。
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2017年10月の世界半導体市場を地域別の売上で見ると、8月、9月に続いて全ての地域で前年比2ケタ増の売上を記録。北米市場は前年比40.9%増と驚異的な伸びを7月以降継続している。次に対前年成長率が高かったのは欧州市場で19.5%増と成長率ではトップシェアの中国市場を上回った。中国市場は前年比19.1%増と活況を維持しているが9月以降緩やかに勢いが落ちている。
日本市場の売上は各地域の中では最も低い32億ドルで対前年比10.7%増だった。売上を円ベースで換算すると前年比約20.5%増の約3614億円で前月比約4%増となる。
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SIA

Xilinxの「Zynq-7000」が機能安全規格IEC 61508の認証をパス

2017.11.30
2017年11月29日、Xilinxは機能安全ソリューションとしての「Zynq®-7000 All Programmable SoC」を発表した。
プレスリリース文
発表によるとXilinxは、ARM搭載FPGA「Zynq®-7000」を安全機能と非安全機能をシングル・デバイスに統合したシングルチップ・アプリケーション・プロセッサとして、機能安全規格IEC 61508の認証を獲得。 認証済みの「Zynq®-7000」を使えば、様々なアプリケーション開発においてIEC 61508規格の準拠および認証取得までの期間を短縮できるようになる。またXilinxは、複数デバイスを必要としないシングルチップの「Zynq®-7000」により、開発期間の短縮やシステムコストの削減も可能だとしている。
Xilinxによると、「Zynq-7000 All Programmable SoC」機能安全ソリューションには、SIL 3 (Safety Integrity Level 3)、HFT (Hardware Failure Tolerance)=1 のシングルチップ・アーキテクチャに基づくハードウェア・デザインに加えて、包括的な補助文書一式、評価レポート、IP、ソフトウェア ツールが含まれるとの事。
ザイリンクス株式会社

Cadenceが業界一番乗りでPCI Express 5.0の検証IPをリリース

2017.11.30
2017年11月29日、CadenceはPCI Express 5.0仕様に対応する検証IPの提供開始を発表した。
プレスリリース文
Cadenceによると、PCI Express 5.0対応の検証IPは同社の製品が業界初。CadenceはPCIe規格の各バージョンに対応する検証IPをリリースており、今回リリースされた製品は新しい5.0仕様に向けて最適化されている。
Cadenceは今回リリースした検証IPについて「TripleCheck™テクノロジー」を組み込むことで強化したとしているが、その詳細については不明。
Cadenceの検証IPは同社のデバッグ・ツール「Indago Debug Platform」や並列シミュレータ「Xcelium™ Parallel Logic Simulation」と連携して活用する事が可能。シミュレータは他社製品もサポートしている。
日本ケイデンス・デザイン・システムズ社

WSTS2017年秋季半導体市場予測-今年は初の4000億ドル突破

2017.11.29
2017年11月28日、WSTS(世界半導体市場統計)の2017年秋季半導体市場予測が発表された。
プレスリリース文
発表によると今年の世界半導体市場は前年比20.6%増の4090億ドルに到達する見通し。この大幅な成長は2010年以来のもので、前年比60.1%増と成長したメモリの売上増が大きな原動力となっている。この半導体市場の活況は来年も継続する見通しで、現時点での2018年の世界半導体市場は4370億ドルと予測されている。
2017年の世界半導体市場を地域別で見ると、北米、欧州、日本、アジア、全ての地域で前年比2ケタ増を達成。最も成長率が高いのは北米で前年比31.9%増、日本は北米に次ぐ成長率で前年比18.9%増となっている。(ドルベース売上)
製品分野別では、センサーが前年比15.9%とメモリの次に成長率が高かった。ICではアナログ、ロジックともに前年比10%を超える成長。マイクロプロセッサは前年比4.2%増だった。
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WSTS

SynopsysがNEDOの自動走行システム/大規模実証実験における情報セキュリティ実証実験を受託

2017.11.27
2017年11月27日、日本シノプシスは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)が実施する戦略的イノベーション創造プログラムの一部事業を受託した事を発表した。
プレスリリース文
発表によると日本シノプシスが受託したのは、NEDOが実施する「SIP自動走行システム事業」の大規模実証実験における「情報セキュリティ実証実験」で、下記各社と連携し、全体マネージメントも含めて取り組みを推進する。
・名古屋大学・大学院情報学研究科附属組込みシステム研究センター
・パナソニック株式会社・製品セキュリティセンター
・国立研究開発法人 産業技術総合研究所・情報技術研究部門
このNEDOの大規模実証実験は、自動走行システムの早期実用化と普及を目的に内閣府が進める研究開発事業で、今回日本シノプシスが受託した「情報セキュリティ」の他に、下記5つのテーマについても同じく実証実験が行われる計画。
・「ダイナミックマップ」
・「HMI」
・「歩行者事故低減」
・「次世代都市交通」
・「社会受容性醸成」
日本シノプシスが受託事業を通じて、国際標準化も見据えた車両の対ハッキング性能を検証するセキュリティ評価手法の策定と同評価手法を用いた実証実験に関わっていくという。
NEDO(自動走行システムの大規模実証実験に関する情報)
日本シノプシス合同会社

商用RISC-VプロセッサのSiFiveがSynopsysの検証プラットフォームを採用

2017.11.23
2017年11月21日、Synopsysは、SiFive社による同社検証ソリューションの採用事例を発表した。
プレスリリース文
発表によるとSiFiveは、同社の開発するRISC-VベースのプロセッサならびにSoCの検証向けに、Synopsysの「Verification Continuum™プラットフォーム」を採用した。「Verification Continuum™プラットフォーム」はSynopsysの提供する各種検証ツールから成る統合検証プラットフォームだが、今回SiFiveは同プラットフォームの中のシミュレータ、検証用IP(VIP)、デバッグ・ツール、スタティック/フォーマル検証ツールを活用した。
SiFiveはRISC-Vの発明者らが2015年に設立したファブレス半導体ベンダで、RISC-VベースのSoCおよびIPコアを提供している。2016年11月に業界初のRISC-VベースのSoCの出荷を開始し、2017年7月に「Coreplex IP」と呼ぶIPコアをリリースしている。同社はRISC-Vコミュニティのリーダー的存在として知名度が高い。
SiFive
日本シノプシス合同会社

高性能ビジョン・プロセッシングSoCのInuitiveがSynopsysのプロセッサ・コア「EV62」を採用

2017.11.17
2017年11月15日、Synopsysは、イスラエルのファブレス・ベンダInuitiveによる同社のプロセッサIPコア「EV62」の採用事例を発表した。
プレスリリース文
発表によるとInuitiveは、同社の提供する高性能ビジョン・プロセッシングSoC「NU4000」の開発にSynopsysの「EV62」を採用。「EV62」は、エンベデッド・ビィジョン向けのプロセッサ・コアで、ベクターDSPとCNNエンジンで構成されている。CNN特化エンジンを搭載することにより、GPUを利用するソリューションとほぼ同等のパフォーマンスを数分の一の低消費電力で実現するというのがこの「EV62」の特徴で4K動画を扱うこともできる。
Inuitiveは3Dイメージング/ビジョン・プロセッシングSoC「NU4000」にCEVAのDSP「CEVA-XM4」も採用しているが、同DSPはビジョン・プロセッシング専用で、今回採用したSynopsysの「EV62」はディープラーニングおよびビジョン・プロセッシング用に利用されるようだ。
InuitiveのR&D担当副社長は、性能と消費電力の最良のバランスと現在/将来のCNNグラフに対応できる柔軟性を兼ね備えたビジョン・プロセッシングIPを模索する中でSynopsysの「EV62」を選択したとコメントしている。
Web上の情報によるとInuitiveの「NU4000」は下記ブロック図の構成で、最大8Terra OPS (Operations per second)という驚きの性能を実現するという。
NU4000-1.png
Inuitive社
日本シノプシス合同会社

ソシオネクストが4K/60p HEVC対応コーデックLSIの開発でCadenceのRTLパワー解析ツールを適用-1ヶ月要していた作業を1日に

2017.11.16
2017年11月1日、Cadenceはソシオネクストによる同社のRTLパワー解析ツール「Joules」の採用事例を発表した。
プレスリリース文
発表によるとソシオネクストは、低消費電力版4K/60p HEVC対応コーデックLSIの開発において、CadenceのRTLパワー解析ツール「Joules」を適用。LSIの製品名は明らかにされていないが、今年4月に発表し、この10月から量産開始が予定されていた「SC2M50」という製品だと思われる。
Cadenceによると「Joules」の適用により、ソシオネクストは以下のような成果を上げているとの事。
 ・以前は1ヶ月要していたクリティカルなブロックの電力見積りを1日で完了
 ・チップ内最大規模のブロックの電力見積を4日で完了
 ・LSI全体の消費電力のゴール達成までの期間を6ヶ月から1ヶ月に短縮
「Joules」はサインオフ結果と相関性の高い高精度かつ高速なパワー解析がうりで、最大2000万インスタンスのデザインを一晩で解析できる。
日本ケイデンス・デザイン・システムズ社

HiSilicon最新の10nm SoC「Kirin 970」にはCadenceのDSP「Tensilica Vision P6」が搭載されている

2017.11.15
2017年11月7日、Cadenceは中国HiSilicon社による同社DSP IPの採用事例を発表した。
プレスリリース文
発表によるとHiSiliconは同社最新のモバイル向け10nm SoC「Kirin 970」において、CadenceのDSP「Tensilica Vision P6」を採用。「Kirin 970」は8コアCPU、12コアGPU、専用AIエンジン、そして512bit SIMD Image DSPで構成されているが、このDSPがCadenceの「Tensilica Vision P6」でイメージングおよびビジョン・プロセッシング機能を実現しているという。
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HiSiliconが開発した「Kirin 970」は、親会社のHuaweiが今年9月にドイツで開催された家電見本市IFA2017で発表したもので、世界初のAIエンジン搭載SoCとして話題となった。同SoCは、Huawei製スマートフォンの最上位モデル「Mate 10/Mate 10 Pro」に搭載されている。
※画像はHuawei社HP上のデータ
※日本ケイデンス・デザイン・システムズ社

ルネサスが機能安全の認証向けにMentor最新のDFT技術「Tessent VersaPoint」を採用

2017.11.14
2017年11月14日、Mentor Graphicsは、同社DFTツールの新技術「Tessent VersaPoint」を発表し、同技術がルネサス エレクトロニクスに採用された事を明らかにした。
プレスリリース文
発表によると「Tessent VersaPoint」はMentorのDFTツール「Tessent® ScanPro」および「Tessent LogicBIST」で利用可能なテストポイント技術で、車載LSIのテストのコスト削減と品質向上を目的に同社既存の技術を組み合わせて開発されたもの。
これまでの車載LSIのテストでは、オンチップ圧縮/ATPGとロジックBISTの2つの技術に特化したそれぞれのテストポイントを用いてテスト結果の向上が図られていたが、「Tessent VersaPoint」のテストポイント技術を用いれば、従来よりも高いロジックBISTテストのカバレッジを達成できると同時にATPGパターン数も低減可能だという。
ルネサスは、セーフティ・クリティカルなテスト要件を満たし、ISO 26262 ASIL CおよびASIL D認定を達成するために、車載LSIのテストに「Tessent VersaPoint」を採用。その結果、製造テストに加えインシステム・テストにおいても品質の向上とコストの削減を達成できたとの事。
なお、Mentorは先頃11月9日にもDFTツールの新製品「Tessent® MissionMode」を発表している。
プレスリリース文
「Tessent® MissionMode」は、車載チップに搭載するインシステム・テスト・コントローラとツールを組み合わせた製品で、車載チップを車両の機能実行時に任意のタイミングでいつでもテスト、診断する事ができる。
発表された一連のツールはいずれもISO 26262規格で求められる安全性要件と信頼性要件に対応するもので、「Tessent® ScanPro」、「Tessent LogicBIST」、「Tessent® MissionMode」は、独立系認証機関によるISO 26262のソフトウェアツール認定レポートとともに提供される。
メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社

SynopsysがOSSのセキュリティ及び管理を手掛ける米Black Duck社を5.6億ドルで買収

2017.11.14
2017年11月7日、Synopsysは、OSS(オープンソース・ソフトウェア)のセキュリティ及び管理を手掛ける米Black Duck社の買収を発表した。
プレスリリース文
発表によるとSynopsysは総額約5億6500万ドルでBlack Duck社を買収。今年12月に買収を完了する。
Black Duckは、OSSの利用に伴うセキュリティのリスクを克服するためのソリューションを提供する会社で、NEC、任天堂、オリンパスなど日本の大手企業も含め全世界に2000社を超える顧客を持つ。
同社の主力製品である「Black Duck Hub」は、アプリケーション・コードやコンテナ内で使われているOSSのセキュリティ及び管理を行うもので、知らないうちに混入していたものも含め自動的に使用されているOSSコードを特定・リスト化する事が可能。そこに潜む機知のセキュリティ脆弱性やライセンス・コンプライアンスの問題を把握できるようになるという。
Synopsysはソフトウェア開発向けのソリューション拡充に積極的な投資を進めており、この3年間で行ったソフトウェア関連企業の買収は今回のBlack Duckを含めて計9社。特にセキュリティ関連には力を入れている。
日本シノプシス合同会社
Black Duck

Cadence売上報告、2017年Q3売上は前年比8.7%増の4億8500万ドルで4四半期連続で売上記録更新

2017.11.02
2017年10月27日、Cadenceは、2017会計年度第3四半期(2017年7-9月)の売上を報告した。
プレスリリース文
Cadenceの2017年Q3売上は、前年同時期比約8.7%増、前期Q2比約1.2%増の4億8500万ドルで四半期売上記録を更新した。四半期売上記録の更新はこれで4四半期連続となる。Q3の純利益は前年比約25%増の8100万ドルだった。(※GAAP基準による会計結果)
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Cadenceはこの7-9月に、車載アプリケーション開発における名古屋大学との協業、新型の「Tensilica HiFi 3z」DSPアーキテクチャー、新たなメモリー設計・検証向けソリューション「Legato Memory Solution」、新たな等価性検証ツール「Conformal Smart Logic Equivalence Checker」などを発表。先端プロセス関連の話題としては、TSMCの7nm FinFET Plusプロセスおよび12nm FinFET Compactプロセス向けのツール認証取得や、TSMC 7nm FinFETプロセステクノロジーを使用した初のアクセラレーター向けCCIXのテストチップの開発などを発表している。
Cadenceは、2017会計年度Q4の売上額を4億9000-5億ドルと予測している。
Cadence株価推移
日本ケイデンス・デザイン・システムズ社

2017年9月の世界半導体市場は前年比22.2%増の359.5億ドルで史上最高

2017.11.02
2017年10月30日、米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2017年9月の世界半導体売上(3ヶ月移動平均)を発表した。
プレスリリース文
SIAの報告によると、2017年9月の世界半導体売上は前年同月比22.2%増、前月比3.7%増の359.5億ドルでまたしても単月売上記録を更新した。記録の更新はこれで6カ月連続。単月売上が前年実績を上回るのは14ヶ月連続で、史上最高の活況に湧く市場の勢いは未だ衰えていない。この状況を受けて調査会社Gartnerは、今年の世界半導体売上予測を前年比19.7%増の4111億ドルと再び上方修正している。
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2017年9月の世界半導体市場を地域別の売上で見ると、8月と同様全ての地域で前年比2ケタ増の売上を記録。北米市場は7,8月に続いて前年比40%増と驚異的な伸びを示した。トップシェアの中国市場は前年比19.9%増と8月よりも対前年売上比率がダウン。9ヶ月連続で達成していた前年比20%を超える売上増が止まった。
日本市場の売上は、各地域の中では最も低い前年比11.9%増の31.4億ドル。円ベースで換算すると前年比22.1%増の約3477億円となり、わずかに8月の円ベース実績を上回った。
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SIA

ルネサスとASTCがADASシステム開発向けの仮想環境を共同開発

2017.10.25
2017年10月24日、ルネサス エレクトロニクスとバーチャル・プラットフォーム・ソリューションを手掛けるASTCは、共同開発したADASシステム開発向けの仮想環境について発表した。
プレスリリース文
発表によると両社は、ルネサスの車載向けSoC「R-Car V3M」のモデルを組込んだ仮想環境「VLAB/IMP-TASimulator」を開発。同仮想環境を用いる事で実機ボード無しでPC上で「R-Car V3M」を用いたADASシステムなどの組み込みソフトウェアを開発できるようになる。
「VLAB/IMP-TASimulator」の主な特長としては、「R-Car V3M」内蔵の画像認識エンジン「IMP-X5」がモデルとして再現されている点、ASTC独自の高速シミュレーション技術「タイミング相関型シミュレーション」が搭載されている点が挙げられており、「IMP-X5」向けソフトウェア開発期間の大幅な削減とハードウェアの性能見積もりの大幅な高速化が実現できるという。
ADASシステムや自動運転システムの開発は、現在最も熾烈な開発競争が繰り広げられている分野の一つ。数年前まで半導体ユーザーのOEM、Tier1にとって仮想環境の活用は取り組むべき課題の一つであったが、ここ最近は開発効率化のための大きな命題となってきており、今回のルネサス/ASTCのスピーディーな動きにもそれが見て取れる。
「VLAB/IMP-TASimulator」は、ASTCおよび同社子会社のVLAB Worksが2018年Q1から提供を開始する予定。
ルネサス エレクトロニクス株式会社
ASTC株式会社

デンソーが車載SoC向けにNetSpeed SystemsのインターコネクトIPとキャッシュIPを採用

2017.10.05
2017年9月27日、インターコネクトIPを手掛ける米NetSpeed Systemsは、デンソーとのライセンス契約を発表した。
プレスリリース文
発表によるとデンソーは、先進車載電子プラットフォームのSoC向けにNetSpeedのオンチップネットワークIP「Orion」とキャッシュIP「Pegasus」のライセンスを取得した。同SoCはADAS、オートパイロットなどの全自動運転システムに使用されるという。
NetSpeedはインド出身の女性起業家(元半導体エンジニア)Sundari Mitra氏が設立したIPベンダで、マネジメントチームの大半をインド系の人材が占めている。同社にはIntel,SKhynix, Imagination Technologiesなど大手企業が出資しているほか、CadenceのCEO Lip-Bu Tan氏が役員に名を連ねている。
NetSpeedの主力製品はインターコネクトIP「Orion」でライセンス料とロイヤリティが収入源。「Orion」のライセンス契約者には、コンフィギュラブルなインターコネクトを合成可能なツール環境が提供される。同ツール環境はインターコネクトを含めたチップのアーキテクチャと物理設計を最適化する機能を持つ。NetspeedのWebサイト上の説明によると、「Orion」は毎秒数テラビットのオンチップバンド幅と2GHz以上のクロック周波数を維持する事が可能。また、重要な通信リンクのレイテンシが非常に短くなるように構成することも可能で、SoCに含まれるIPブロック数が増えるほどスケーラブルなパフォーマンスを発揮。様々なベンダーのIPコアを組み合わせて使用できるという。
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※画像はNetspeed社Web上の公開データ
NetSpeedの「Orion」は、その外部仕様から次世代のインターコネクトIPと表現できるだろう。デンソーが「Orion」を用いてどのようなSoCを作るのか、今後が非常に楽しみである。
NetSpeed Systems

富士ゼロックス、Cadenceの論理合成を使用してMFP向けSoCの面積を8%縮小

2017.10.05
2017年10月3日、Cadenceは、富士ゼロックスによる同社の論理合成ツール「Genus™ Synthesis Solution」の採用事例を発表した。
プレスリリース文
発表によると、富士ゼロックスはCadenceの論理合成ツール「Genus™ Synthesis Solution」をプリンター複合機向けSoCの開発に採用。その結果、従来使用していたツールよりもタイミング・クロージャーのスケジュールを50%以上短縮。サブ・ブロックの面積を最大で16%縮小し、チップ全体で8%の面積縮小を実現した。Cadenceはその理由を「Genus」の高精度なフィジカル効果のモデリングにより配置配線処理との性能相関が向上したためとしている。
富士ゼロックスは今回の成果を踏まえ、次世代SoC設計における更なるPPAの最適化を目指し「Genus」を用いたフィジカル最適化フローを評価する予定だという。
なおケイデンスは、今年7月にも「Genus Synthesis Solution」を用いた東芝の成功事例を発表している。
プレスリリース文 
日本ケイデンス・デザイン・システムズ社

ソシオネクスト、GoProの新型カメラ「HERO6 Black」の「GP1」プロセッサを開発

2017.10.04
2017年10月2日、国内最大のファブレス半導体ベンダ ソシオネクストは、GoPro社の新型アクションカメラ「HERO6 Black」向けのイメージ・シグナル・プロセッサーを共同開発した事を発表した。
プレスリリース文
発売されたばかりの「HERO6 Black」は、前世代製品「HERO5 Black」を上回る4K/60fps の動画サポートが大きな機能強化項目となっているが、同カメラのメイン・エンジンとなる新型の「GP1」プロセッサは、GoProとソシオネクストの共同開発によって生み出された。
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ソシオネクストによると「GP1」プロセッサは、同社の画像処理技術「Milbeaut® (ミルビュー) 」をベースに開発されたもので、高度な画像処理と合わせて先進のブレ補正技術と低消費電力も実現しているという。
GoProはこれまで歴代の製品で米Ambarella社の画像処理プロセッサを採用していた。
GoPro社
株式会社ソシオネクスト

2017年8月の世界半導体市場は前年比23.9%増の349.6億ドルで史上最高

2017.10.04
2017年10月2日、米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2017年8月の世界半導体売上(3ヶ月移動平均)を発表した。

プレスリリース文
SIAの報告によると、2017年8月の世界半導体売上は前年同月比23.9%増、前月比3.9%増の349.6億ドルで単月売上として過去最高を記録した。今年の半導体市場は3月以降、5カ月連続で単月売上記録を更新中。単月売上が前年実績を上回るのはこれで13ヶ月連続で、今年の半導体市場は昨年を上回る空前の好景気といえる状況となっている。
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2017年8月の世界半導体市場を地域別の売上で見ると、7月と同様全ての地域で前年比2ケタ増の売上を記録。中でも前年比39%増と断トツに北米市場の売上が伸びているのも7月と同じ状況だ。成長率で北米市場に続く中国市場は前年比23.3%増。中国市場は昨年12月から9ヶ月連続で前年比20%を超える売上増を記録している。
日本市場の成長率はドルベースで7月より若干落ちて前年比14.3%増、円ベースでは前年比24.4%増を記録。円ベース換算の売上は約3440億円で僅かに7月を上回った。
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SIA

RISC-Vベース・プロセッサを手掛けるSiFiveがTSMC IP Alliance Programに加盟

2017.09.28
2017年9月26日、オープンソースのISA「RISC-V」ベースのプロセッサIPを手掛ける米SiFiveは、同社がTSMCのIP Alliance Programに加盟した事を発表した。
プレスリリース文
SiFiveは、「RISC-V」の開発メンバーらが設立したオープンソースのISA「RISC-V」ベースの商用プロセッサを提供する業界初のファブレスIPベンダ。既に複数の顧客を持ち、昨年11月に業界初のRISC-VベースSoCを出荷している。
今回同社が加盟した「TSMC IP Alliance Program」は、TSMCのエコシステムの一部となるIPベンダ向けのプログラムで、同プログラムに加盟することでTSMCのファブで利用可能なTSMC公認IPカタログに製品を登録可能となる。
当然ながら「TSMC IP Alliance Program」への加盟にはTSMCによる審査があり、今回SiFiveが同プログラムに加盟できたという事は、TSMCによる一定の審査をパスした事を意味している。SiFiveの担当者もコメントしているが、TSMCが同社をプログラムに受け入れたという事は、同社のみならずRISC-Vアーキテクチャーそのものにとって大きな価値となるだろう。
10/13開催のセミナーDSF2017では、国内初となるRISC-V関連の技術者講演を計7セッション実施する予定。
SiFive

2017年Q2世界EDA売上は前年比約9.7%増の22億920万ドルで成長持続

2017.09.28
2017年9月25日、米ESD Allianceは、2017年度第2四半期(4月-6月)の世界EDA売上報告を発表した。

プレスリリース文
ESD Allianceの発表によると2017年Q2(4-6月)の世界のEDA売上総額は、前年比約9.7%増の22億920万ドル。Q1に続いて好調を維持した。
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2017年Q2のEDA売上をカテゴリ別に見ると、全ての分野で売上が前年実績を上回った。しかし前Q1と比べるとその内訳には変化があり、Q1で前年比14%以上伸びたCAE分野は前年比2.2%増に落ち着き売上もQ1より落ちた。目立って伸びたのはIP分野とPCB/MCM分野で、それぞれ前年比18.8%増、16.4%増だった。
2017年Q2のEDA売上を地域別に見ると全ての地域で売上前年比2ケタ増を達成。欧州市場、アジア市場は前年比10%増を超える成長を示した。日本市場の売上については円ベースで換算すると前年比約4.9%増で239億9100万円程度となる。
2017年Q2時点でのEDA業界の従業員数は前年比9.5%増の38265人で過去最高記録を更新した。
2017年Q2の分野別の売上と昨年同時期との比較は以下の通り。
■CAE分野 6億7730万ドル 2.2%Up 
■IC Physical Design & Verification分野 4億3430万ドル 4.7%Up
■IP分野 7億9340万ドル 18.8%Up
■サービス分野 1億880万ドル 9.5%Up
■PCB/MCM分野 1億9540万ドル 16.4%Up
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2017年Q2の地域別の売上と昨年同時期との比較は以下の通り。
■北米 9億8600万ドル 8.5%Up
■欧州 3億1480万ドル 10.6%Up 
■日本 2億1600万ドル 2.5%Up
■アジアその他地域 6億9170万ドル 13.8%Up
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ESDA(Electronic System Design Alliance)

バーチャル・プロトタイピングのImperasがSynopsysの「ARC」プロセッサ・モデルをサポート

2017.09.21
2017年9月20日、バーチャル・プロトタイピング・ソリューションを手掛ける英Imperasは、Synopsysの「ARC」プロセッサ・モデルのサポートを発表した。
プレスリリース文
今回Imperasがサポートしたのは、SynopsysのARCプロセッサ群の中で低消費電力を売りにした組み込みプロセッサ「ARC® EM processor family」で、同プロセッサ・モデルとImperasの提供するバーチャル・プラットフォームを使うことで、ARC EMプロセッサを組み込んだシステムのソフトウェア開発を早期に着手し加速可能となる。
Imperasはバーチャル・プラットフォーム用のプロセッサ・モデルを170種類以上サポートしている。
Imperas

NVIDIAはMentorの高位合成「Catapult」を用いてTegra X1の開発期間を40%短縮

2017.09.21
Mentor Graphics社のWebページ上にて高位合成ツール「Catapult」に関する技術文献「ハードワークをスマートワークへ: 設計の複雑化を高位合成で克服 - NVIDIAの事例」が公開されている。
同文献によると、NVIDIAはSoC「Tegra X1」のJPEGエンコーダ/デコーダおよびビデオエンコーダ/デコーダの開発で高位合成ツール「Catapult」を使用。開発期間を40%した。
このNVIDIAの事例は少し前の話となるが、来る9/29開催予定の「Mentor Forum 2017」では、複数の国内ユーザーから「Catapult」最新の適用事例を聴くことが出来そうだ。
Mentor Forum 2017 - 高位合成とRTLローパワー
メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社

Synopsysとの係争に敗れたAtopTechがAvatar Integrated Systemsという新会社で復活

2017.09.21
EDA関連の情報サイトSemiWikiに「ATopTech is Back!」と題された記事が掲載されている。
SemiWiki記事 
事業清算に追い込まれたAtopTechは、Avatar Integrated Systemsという新たな会社で先端プロセス向け配置配線ツール「Aprisa」およびフロアプランナー「Apogee」を提供しているようだ。
SemiWiki

Synopsysが原子スケールのモデリング/シミュレーション・ツールを手掛けるQuantumWise社を買収

2017.09.21
2017年9月18日、Synopsysは、原子スケールのモデリング/シミュレーション・ツールを手掛けるデンマークのQuantumWise社を買収した事を発表した。
プレスリリース文
QuantumWiseは2008年に設立された会社で、グラフェン、ナノチューブ、ナノワイヤー等の各種材料やナノスケール・デバイスの物性解析を原子スケールで行うツール環境「Atomistix ToolKit」を提供。学術関連のユーザーも含めワールドワイドで400以上の顧客を持つ。
今回の買収に関する取引条件等の詳細は明らかにされていないが、SynopsysはQuantumWiseの技術と自社のTCAD「Sentaurus」を統合し、マテリアルからトランジスタへのシームレスなシミュレーション・フローの実現を目指すとしている。QuantumWiseの技術が加わる事で例えばプロセス技術開発の非常に早い段階でTCADモデルを提供することが可能となる。
日本シノプシス合同会社
QuantumWise社

2017年7月の世界半導体市場は前年比24%増の336.5億ドルで今年4度目の記録更新

2017.09.06

2017年9月5日、米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2017年7月の世界半導体売上(3ヶ月移動平均)を発表した。
SIAの報告によると、2017年7月の世界半導体売上は前年同月比24%増、前月比3%増の336.5億ドルで単月売上記録をまた更新した。記録更新は今年に入り4月、5月、6月、7月と4ヶ月連続で4回目。単月売上が前年実績を上回るのはこれで12ヶ月連続となり、半導体市場は文字通り右肩上がりの成長を続けている。
この市場の活況を受けWSTSは今年の市場成長率を前年比11.5%増から17%増に上方修正した。今年の世界半導体市場の売上総額は3970億ドルに到達する見通しだ。
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2017年7月の世界半導体市場を地域別の売上で見ると、全ての地域で前年比2ケタ増の売上を記録。中でも北米市場は前年比36.1%増と驚異的な伸びを示している。次に成長率が高かったのは中国市場で前年比24.1%増。中国市場は昨年12月から8ヶ月連続で前年比20%を超える売上増を記録している。
日本市場の成長率は6月より若干落ちてドルベースで前年比16.7%増、円ベースでは6月を上回る前年比26.4%増を記録。円ベース換算の売上は約3416億円となっている。
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SIA

【DSF2017PR】OSSの知見を集めて高めて広げよう-DSF2017ソフトウェア企画の目指す道

2017.09.06

DSF2017PR―OSSの知見を集めて高めて広げよう-DSF2017ソフトウェア企画の目指す道

今年のDSF2017では、ソフトウェア・エンジニアの方に向けた「Linuxシステム解析について語ろう」という特別ディスカッション企画が予定されています。


記事本文は下記DSF2017公式サイトにて閲覧お願いします。http://www.dsforum.jp/whatsnew/2017/09/05/software_sp/

※この記事は2017年9月5日にDSF2017公式サイトに掲載されたものです。

GSEDAが今年のDACで語ったEDA業界の今後の展望

2017.08.31
2年連続でDAC(Design Automation Conference)参加が遠のき、Web上のDAC関連記事をチェックしていると下記の記事を発見した。
「EDA in the Age of the System」:Chip Design Magazine
本記事はDACの恒例行事となっているGary Smith EDA社の講演内容(今年の業界展望)をレポートしたものである。同社の社長であった業界アナリストのGary Smith氏は2年前に他界しているが、チーフアナリストのLaurie Balch氏によって講演は継続されているようだ。
以下、記事の内容をかいつまんで紹介する。
・EDAは既に成熟市場となっており、2007年に記録した成長率前年比10.3%増を最後に今後しばらくは2ケタ成長は見込めない。
・EDAの将来の成長ポテンシャルとして考えられるのは、組込みソフト、メカ設計、IPなどの周辺市場の取り込み。
・EDA市場の中で「hot new」な分野は以下の通り。
  -Analog/Mixed-Signal/RF
  -Emulation
  -System-Level Tools
  -Intellectual Property (IP)
  -Simulation & Verification
  -Circling the edges of EDA
  -Automotive
・EDAは多くの課題に直面している移行市場でその主たる関心事は以下の4つ。
 中でも重要な課題はIoTの台頭で、IoT設計はEDAの在り方を変えていく。
  -Disappearance of double digit growth(2ケタ成長の消失)
  -Disruptive change vs. process improvement(創造的破壊vsプロセス改善)
  -Shift in vertical industry influences(垂直産業へのシフト)
  -IoT design impact(IoTのインパクト)
・EDAコミュニティの活性化のために必要なこと
  -Recognition of EDA realities(EDAの現状の認識)
  -Learn from parallel markets(周辺市場からの学び)
  -Repurposing EDA expertise(EDAの専門知識の転用)
ここで言われているIoTのインパクトとは、IoT機器が爆発的に増える一方でその開発コストは大きく下がり、開発手法そのものが変化するという事を意味しているようだ。
Gary Smith EDA社
Chip Design Magazine, System Design Engineering community

Silvacoが各種ARMベースSoC向けIPを手掛ける米SoC Solutionsを買収完了

2017.08.31
2017年8月24日、プロセス/デバイス・シミュレータおよびアナログ、ミックスド・シグナル、RF設計向けツールを中心に各種EDAソリューションを展開するSilvacoは、米SoC Solutionsの買収が完了した事を発表した。
プレスリリース文
今回Silvacoが買収したSoC Solutionsは2000年に設立されたIPベンダで、ARMベースSoC向けの各種設計IPや各種IPを予め組み上げたIPサブシステムを主力製品として活動していた。
Silvacoは売上増に向けた買収を積極的に進めており、この2年間で今回のSoC Solutionsを含め計5社買収している。昨年6月にIPextremeを買収してからはIP事業の強化にも乗り出しており、 SoC Solutionsを買収した事で同社のIPポートフォリオは更に拡充される。
株式会社シルバコ・ジャパン

【DSF2017PR】DSF2017に国内初のRISC-Vセッションが集結

2017.08.28

DSF2017PR―DSF2017に国内初のRISC-Vセッションが集結

今年のDSF2017では、オープンソースの命令セットアーキテクチャ「RISC-V」に関する数々の講演が予定されています。


記事本文は下記DSF2017公式サイトにて閲覧お願いします。http://www.dsforum.jp/whatsnew/2017/08/28/dsf2017_risc-v/

※この記事は2017年8月28日にDSF2017公式サイトに掲載されたものです。

中国ファブレス半導体ベンダTOP5

2017.08.22
2014年に約1500億ドルの投資を発表し、国策として半導体企業の育成を進めている中国。その中国におけるファブレス半導体ベンダの売上ランキングがWebサイト「eeNews Europe」の記事に掲載されていたので紹介しておこう。
eeNews Europe記事
同記事によると中国ファブレス半導体の2016年売上ランキングTOP5は以下の通り。
このランキングは中国Tsinghua UniversityのShaogun Wei教授が今年6月のDesign Automation Conferenceで報告したものである。
 1位:HiSilicon Semiconductors - 38.7億ドル
 2位:Tsinghua Unigroup - 18.6億ドル
 3位:Omnivision - 13.9億ドル
 4位:ZTE Microelectronics - 8.9億ドル
 5位:CEC Huada Semiconductor - 5億ドル
トップのHiSiliconは言わずと知れた中国Huaweiの半導体子会社。
2位のTsinghua Unigroup(紫光集団)は半導体関連企業の爆買いで有名。中国のファブレス大手Spreadtrum CommunicationsとRDA Microelectronicsも買収され同社の傘下となっている。Tsinghua Unigroupは英Imagination Technologiesや米Latticeの株式を保有している。
3位のOmnivisionはSonyに次ぐ市場2位のCMOSイメージセンサー・ベンダ。2015年に中国のHua Capitalに19億ドルで買収された。
4位のZTE Microelectronicsは中国の通信機器大手ZTEの半導体子会社。
5位のCEC Huada Semiconductorは中国の通信大手China Electronicsの半導体子会社で、アナログIC、LCDドライバ、SmartCard、セキュリティ・チップなどを手掛けている。
首位のHiSiliconの売上は日本円に換算すると約4210億円(2016年平均レート$=108.8yen換算)で、日本国内のファブレス半導体最大手ソシオネクストの2016年売上(推定1400億円)のおそよ3倍にあたる。
同記事によると中国におけるファブレス半導体ベンダの数はこの5年間で500社から1300社に増えており、合計で年間241億ドルの売上を叩き出しているという。(2016年実績)
ファブレス半導体ベンダの国別の市場シェアを見ると、上から順にUS53%、台湾18%、中国10%となっており、日本は殆ど存在感が無くシェア1%とされている。(IC Insightsのレポートによる

【DSF2017PR】DSFインタビュー ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン 伊藤 周 氏

2017.08.21
DSF2017PR―DSFインタビュー ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン 伊藤 周 氏

ゲーム制作の民主化を実現し、その応用領域を拡大するUnityとは?

記事本文は下記DSF2017公式サイトにて閲覧お願いします。http://www.dsforum.jp/whatsnew/2017/08/21/unity/

※この記事は2017年8月21日にDSF2017公式サイトに掲載されたものです。

CodasipがRISC-VベースのIoT向け超低電力プロセッサ「Bk-1」を発表

2017.08.21
2017年8月21日、プロセッサIPを手掛けるCodasipは、新製品となるRISC-Vベース・プロセッサ「Bk-1」を発表した。
プレスリリース文
Codasipはチェコに本社を置くIPベンダで、オープンソースの命令セットアーキテクチャ「RISC-V」をベースとした独自プロセッサをはじめとした各種プロセッサIPを提供している。
今回発表した「Bk-1」は同社のRISC-Vベース・プロセッサとして3種類目の製品で、IoT製品向けの組込みプロセッサとしての利用が想定されている。Codasipによると「Bk-1」はRISC-Vに準拠した32ビット・プロセッサで、最小9kゲート、55nmプロセスで最大クロック350MHzで動作する。オプションとして電源管理ユニット、JTAGデバッグ・コントローラ、AMBAバスへのブリッジなどが備えられており、既存のARMデザインに容易に統合できるというのもウリの一つ。また、Codasipの用意する独自の開発環境を利用すれば、組込みソフトのプロファイル結果を元にターゲット・アプリケーションに最適な形にプロセッサを調整することができる。Codasipは元々この独自のプロセッサ開発環境をベースとしたEDAベンダという側面も持っていた。
Codix Berkelium RISC-V family.png
Codasip社
株式会社シンコム(Codasip社製品日本代理店)

Synopsys売上報告、17年5-7月は前年比13%増の6億9540万ドルでまた記録更新

2017.08.20

2017年8月16日、Synopsysは、2017会計年度第3四半期(17年5-7月)の四半期決算を報告した。
発表によると、Synopsysの2017会計年度Q3の売上は、前年同時期比約13%増の6億9540万ドルでまたしても四半期売上記録を更新。四半期売上の記録更新はこれで6四半期連続となる。Q3の純利益は前年比約80%増の1億1680万ドルだった。(※GAAP基準による会計結果)
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Synopsysはこの5-7月の間に、MIPI最新仕様の検証IP、ゲートレベルの消費電力解析ソリューション「PowerReplay」、マルチ・プロトコル対応7nm FinFETプロセス向けPHY IP、新プロセッサ・ファミリー「DesignWare® ARC HS4x/HS4xD」などをリリースした。
Synopsysは次の2017会計年度Q4(17年2月-4月)の売上を6億4200-6億5700万ドルと予測している。

Synopsys株価推移
日本シノプシス合同会社

Cadence売上報告、2017年Q2売上は前年比5.7%増の4億7900万ドルで売上記録更新

2017.08.20
2017年7月24日、Cadenceは、2017会計年度第2四半期(2017年4-6月)の売上を報告した。

プレスリリース文

Cadenceの2017年Q2売上は、前年同時期比約5.7%増、前期Q1比約0.4%増の4億7900万ドルで四半期売上記録を更新した。四半期売上記録の更新はこれで3四半期連続となる。Q2の純利益は前年比約41%増の6900万ドルだった。(※GAAP基準による会計結果)

EDA Report_cadence2017Q2.png
Cadenceはこの4-6月に、大規模分散フィジカルサインオフ・ソリューション「Pegasus Verification System」、ニューラルネットワークDSP IPコア「Tensilica® Vision C5 DSP」、CCIX向けインタフェースIP/検証IPなどのリリースを発表している。
関連ニュース「Cadenceから新型のニューラルネットワークDSP IPが登場-スタンドアロンで毎秒1テラMACの演算能力を提供」

Cadenceは、2017会計年度Q3の売上額を4億7500-8500万ドルと予測している。

Cadence株価推移
日本ケイデンス・デザイン・システムズ社

2017年6月の世界半導体市場は前年比23.7%増の326.4億ドルで今年三度目の記録更新

2017.08.07
2017年8月4日、米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2017年6月の世界半導体売上(3ヶ月移動平均)を発表した。
プレスリリース文
SIAの報告によると、2017年6月の世界半導体売上は前年同月比23.7%増、前月比2%増の326.4億ドルで単月売上額として過去最高を記録した。単月売上額の記録更新は今年に入り4月、5月、6月と3ヶ月連続で3回目。単月売上が前年実績を上回るのはこれで11ヶ月連続となり、今年に入り1月から6月まで全ての月で前年比2ケタ増の売上を記録している。
最新のWSTSの2017年春季半導体市場予測は、今年の市場成長率を前年比11.5%増と予測しているが、民間市場調査会社Gartnerは前年比16.8%増、同じく民間市場調査会社IC Insightsは前年比16%増とWSTSの予測値を上回る予測を発表している。
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2017年6月の世界半導体市場を地域別の売上で見ると、5月と同様に全ての地域で前年比2ケタ増の売上を記録。中でも北米市場は前年比33.4%増、中国市場は前年比25.5%増と他の地域を凌ぐ成長を示した。中国市場は昨年12月から7ヶ月連続で前年比20%を超える売上増を記録している。
日本市場の売上も好調で、ドルベースで前年比18%増、円ベースで前年比24%増を記録。円ベース換算の売上は約3300億円となっている。
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SIA

【DSF2017PR】DSF2017の会場で”ビブリオバトル(知的書評合戦)”を開催

2017.07.18
DSF2017特別企画PR―DSF2017の会場で"ビブリオバトル(知的書評合戦)"を開催
?技術だけじゃない。ビジネス・スキルやメンタルの強化で開発効率向上へ?
記事本文は下記DSF2017公式サイトにて閲覧お願いします。http://www.dsforum.jp/whatsnew/2017/07/12/bibliobattle/
※この記事は2017年7月12日にDSF2017公式サイトに掲載されたものです。

【DSF2017PR】DSFインタビュー ディジタルメディアプロフェッショナル 大渕 栄作 氏

2017.07.18
DSFインタビュー ディジタルメディアプロフェッショナル 大渕 栄作 氏
深層学習ブームで投資は過熱、技術は正常進化―GPU開発の経験と資産が生きるAI市場へ参入
記事本文は下記DSF2017公式サイトにて閲覧お願いします。http://www.dsforum.jp/whatsnew/2017/07/03/dsfinterview_dmp/
※この記事は2017年7月3日にDSF2017公式サイトに掲載されたものです。

【DSF2017PR】ハード、ソフト、どっちが悪い?

2017.07.18
DSF2017特別企画PR―ハード、ソフト、どっちが悪い?
Design Solution Forum 2017 実行委員 守田 直也
記事本文は下記DSF2017公式サイトにて閲覧お願いします。http://www.dsforum.jp/whatsnew/2017/07/03/sp_hw-sw/
※この記事は2017年7月3日にDSF2017公式サイトに掲載されたものです。

【DSF2017PR】フォーマル検証、使っていますか?

2017.07.18
DSF2017特別企画PR―フォーマル検証、使っていますか?
Design Solution Forum 2017 実行委員 酒井 皓太
記事本文は下記DSF2017公式サイトにて閲覧お願いします。http://www.dsforum.jp/whatsnew/2017/06/23/sp_formal/
※この記事は2017年6月23日にDSF2017公式サイトに掲載されたものです。

【DSF2017PR】DSF参加者に聞いてみましたーCMエンジニアリング株式会社 斎藤 早苗さん

2017.07.18
DSF参加者に聞いてみました―CMエンジニアリング株式会社 斎藤 早苗さん
仕様書で設計効率を上げる
記事本文は下記DSF2017公式サイトにて閲覧お願いします。http://www.dsforum.jp/whatsnew/2017/06/07/cme/
※この記事は2017年6月7日にDSF2017公式サイトに掲載されたものです。

【DSF2017PR】DSF参加者に聞いてみました – 株式会社ニコン 大渕 麻莉さん

2017.07.18
DSF参加者に聞いてみました - 株式会社ニコン 大渕 麻莉さん
DSFは一粒で何度も美味しい!
記事本文は下記DSF2017公式サイトにて閲覧お願いします。http://www.dsforum.jp/whatsnew/2017/05/12/nikon/
※この記事は2017年5月12日にDSF2017公式サイトに掲載されたものです。

【DSF2017PR】DSFインタビュー 日本シノプシス 藤井 公雄 氏

2017.07.18
DSFインタビュー 日本シノプシス 藤井 公雄 氏
セキュリティは"サインオフ"で担保する― ハードの品質作り込みの極意をソフトへ展開
記事本文は下記DSF2017公式サイトにて閲覧お願いします。http://www.dsforum.jp/whatsnew/2017/05/12/synopsys/
※この記事は2017年5月12日にDSF2017公式サイトに掲載されたものです。

2017年Q1世界EDA売上は前年比約10.5%増の21億6750万ドルで好調維持

2017.07.11
2017年7月6日、米ESD Allianceは、2017年度第1四半期(1月-3月)の世界EDA売上報告を発表した。
プレスリリース文
ESD Allianceの発表によると2017年Q1(1-3月)の世界のEDA売上総額は、前年比約10.5%増の21億6750万ドル。さすがに前Q4の売上を上回る事はなかったが、Q4に続いて前年比2ケタ増と好調を維持した。
EDAC Report改.png
2017年Q1のEDA売上をカテゴリ別に見ると、サービス分野以外全ての分野で売上が前年実績を上回った。売上2大柱のCAE分野、IP分野はともに前年比14%増を超える伸びを示した。
2017年Q1のEDA売上を地域別に見ると全ての地域で売上前年比2ケタ増を達成。北米市場は初の10億ドル超えを果たし、その他の地域は軒並み前年比20%増を超える成長を示した。日本市場の売上については円ベースで換算すると前年比約8%増で248億5000万円程度となる。
2017年Q1時点でのEDA業界の従業員数は前年比7.8%増の37195人で前Q4に続いて過去最高記録を更新した。
2017Q1の分野別の売上と昨年同時期との比較は以下の通り。
■CAE分野 7億740万ドル 14.1%Up 
■IC Physical Design & Verification分野 3億9600万ドル 5.4%Up
■IP分野 7億9050万ドル 14.8%Up
■サービス分野 1億360万ドル 7.2%Down
■PCB/MCM分野 1億6990万ドル 2.4%Up
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2017年Q1の地域別の売上と昨年同時期との比較は以下の通り。
■北米 9億6070万ドル 11.3%Up
■欧州 3億780万ドル 6.2%Up 
■日本 2億3370万ドル 0.3%Down
■アジアその他地域 6億6520万ドル 15.7%Up
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ESDA(Electronic System Design Alliance)

2017年5月の世界半導体市場は前年比22.6%増の319.3億ドルでまたも記録更新

2017.07.04
2017年7月3日、米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2017年5月の世界半導体売上(3ヶ月移動平均)を発表した。
プレスリリース文
SIAの報告によると、2017年5月の世界半導体売上は前年同月比22.6%増、前月比2%増の319.3億ドルで5月に更新したばかりの単月売上額の記録をまたもや更新した。単月売上が前年実績を上回るのはこれで10ヶ月連続。今年に入り1月から5月まで全ての月で前年比2ケタ増の売上を記録している。これは今年の市場の活況と昨年前半の市場停滞の両側面によるもの。最新のWSTSの2017年春季半導体市場予測では、今年の市場成長率は前年比11.5%増とされている。
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2017年5月の世界半導体市場を地域別の売上で見ると、全ての地域で前年比2ケタ増の売上を記録。4月同様、中国市場と北米市場は他の地域を凌ぐ伸びを見せた。中国市場は昨年12月から6ヶ月連続で前年比20%を超える売上増を記録している。
日本市場の売上も好調で、ドルベースで前年比15.8%増、円ベースで前年比19.4%増を記録。円ベース換算の売上は約3320億円となっている。
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SIA