SiFive、最大256コアのCPUを構築できる新コア「P870-D」を発表

2024年8月14日、RISC-Vプロセッサを手掛けるSiFiveは、新製品「P870-D」を発表した。

プレスリリース

「P870-D」は既存のフラッグシップ・コア「P870」をベースとした最上位製品で、SiFiveは同製品をデータセンター・プロセッサと命名している。

※画像はSiFive社HP上の公開データ

「P870-D」は「P870」と同じくベクトルおよびベクトル暗号化を備えたRVA23プロファイル実装の6ワイドのアウトオブオーダー・コアで、AMBA CHI ブリッジとクラスター間のRAS (信頼性、可用性、保守性) 保​​護機能を追加することで、同コアを用いてシステムを構築する際にコア数を最大256コアまで拡張することが可能に。データセンターで実行されるミッション・クリティカルなアプリケーション向けに高性能かつ低消費電力、そして信頼性の高いシステムを構築できる。

ちなみに既存の「P870」は、AMBA CHIプロトコル非対応でRAS機能も無かったため、最大32コアのコヒーレント・クラスターの構築が限界だった。

また「P870-D」には、仮想化デバイスIOを高速化する分散型でスケーラブルなIOMMUが搭載されたほか、57ビットの仮想アドレス空間をサポートするRISC-VのSv57拡張機能も備えられており、安全性とセキュリティが高められている。

競合製品よりも高いコンピューティング密度を備えたSoCを実現可能、かつAIワークロードの実行における電力性能を向上できるという理由から、「P870-D」は総所有コストの面で競合より優位だとSiFiveは主張している。

「P870-D」プロセッサは、現在主要顧客向けにサンプル出荷中。2024年末までには一般リリースされる予定。

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