Microchipが宇宙グレードの64ビットRISC-Vベースプロセッサを発表〜AI/MLアプリもサポート
2024年7月10日、Microchipは製品化を予定している「PIC64」高性能スペースフライト・コンピューティングMPUファミリの最初のデバイス「PIC64-HPSC」を発表した。
発表によると「PIC64-HPSC」はNASAとの契約の下、現行のスペースフライト・コンピュータの少なくとも100倍の計算能力を提供することを目標に開発された製品で、ベクタ拡張機能を備えた8つのSiFive RISC-V X280 64ビットCPUコアを搭載している。これにより、これまで宇宙向けアプリケーションでは利用できなかった自律型のAI/ML(人工知能/機械学習)アプリケーションが利用可能に。また「PIC64-HPSC」は、240Gbps TSN (Time Sensitive Networking) Ethernetスイッチ、ルータ内蔵のRMAP互換SpaceWireポートを搭載、PCIe Gen 3とCXL 2.0を最大x8構成でサポートするなど、高速なネットワーク接続機能も備えている。
「PIC64-HPSC」は、 航空対応の業界標準SBC(シングルボード コンピュータ)、宇宙グレードのコンパニオン部品、オープンソースおよび市販ソフトウェアなど、複数のサードパーティ・パートナーが開発ソリューションを提供する予定で、開発エコシステムの初期メンバーとして下記の各社の名が挙がっている。
SiFive、Moog、IDEAS-TEK、Ibeos、3D PLUS、Micropac、Wind River、Linux Foundation、RTEMS、Xen、Lauterbach、Entrust
「PIC64-HPSC」のサンプルは2025年に早期顧客に提供される予定。