Mentorの組込みソフト開発環境「Sourcery CodeBench」がバージョンアップ

2013年12月5日、Mentor Graphicsは、同社の組込みソフト開発環境「Sourcery CodeBench」のバージョンアップを発表した。


発表によると「Sourcery CodeBench」の最新バージョンは、コンパイラがGCC 4.8.1にアップデートされ、ランタイム性能が向上し高速コンパイルと高度なデバッグを実現。合わせてグラフィカル解析環境「Sourcery Analyzer」もバージョンアップされた。

「Sourcery Analyzer」は、Mentorが独自に開発しCodeSourcery社から買収した「Sourcery CodeBench」に追加したもので、マルチコア・システムを含めた組込みシステム全体の可視化に利用可能。また、「Sourcery CodeBench」は、MentorのESLツール「Vista」との連携も可能で、今回のバージョンアップにより「Vista」上のARM デュアルコアCortex-A9の仮想プロトタイピングと連携してソフトウェアのパフォーマンスや消費電力などを解析できるようになった。

更に「Sourcery Analyzer」の最新バージョンでは、車載インフォテイメント・システムのオープンソース開発プラットフォームを普及・促進する団体「GENIVI」の提供する、車載インフォテイメントECU向けの解析用標準フォーマット「DLT」のファイルをインポートが可能となり、ECUのトレースデータを解析できるようになったという。

尚、今回のバージョンアップにより、AlteraのCyclone V、Freescaleのi.MX6Q SABRE Lite、TIのOMAP5432 (ARM Cortex-A15)などのデバイスが新たに「Sourcery CodeBench」でサポートされた。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2013.12.06 )