Cadenceが20nm以降の先端プロセスに特化した「Virtuoso Advanced Node」を発表

2013年1月28日、Cadenceは、Cadenceが20nm以降の先端プロセスに特化したカスタム/アナログ設計環境「Virtuoso Advanced Node」を発表した。


発表によると、新製品「Virtuoso Advanced Node」は、20nm以降の先端プロセスに特化して開発されたカスタム/アナログ設計ツールで、Cadenceの「Virtuoso」上に構築される個別の製品。当然ながらCadenceのデジタル・インプリメント・ツール「Encounter」、「寄生抽出ツール「Cadence QRC Extraction」、フィジカル検証ツール「Cadence Physical Verification System」と併用する事で先端ミックスシグナル・チップの開発を実現可能。

「Virtuoso Advanced Node」の大きな特徴の一つとして挙げられるのが、「LDE(レイアウト依存効果)解析」と呼ばれる解析機能で、同機能を用いることで設計の進捗に応じたフィジカル・チェックが可能。部分的に完成されたレイアウトを設計者が使用できる機能により、設計の後半の最終的なチェックを待たずに、設計の早期段階でストレスによる影響、ポリおよび拡散の領域や長さ、ウェル近接効果、そして寄生素子などのレイアウト依存効果を検出できるという。

また、「Virtuoso Advanced Node」はダブルパターニングとそれに伴うカラーを考慮したレイアウトが可能なほか、ファウンドリの個別の複雑なローカル・インターコネクトのルールに対応した配線も可能だという。

Cadenceは先端プロセス向けのデジタル・インプリメント・ソリューションで巻き返しを図っており、ここ最近その成果着々と積み上げているように見受けられる。同社の牙城とも言えるカスタム/アナログ設計ソリューション「Virtuoso」ファミリに新たに加わった今回発表の「Virtuoso Advanced Node」は、先端プロセス向けソリューションとして強力な武器になるであろう。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2013.01.29 )