Calyptoが消費電力最適化機能を持つ高位合成ツール「Catapult Low-Power」を発表
2012年5月29日、シーケンシャル・アナリシス技術でEDA製品を展開する米Calypto Design Systems社は、高位合成ツールの新製品「Catapult Low-Power」を発表した。
発表によると「Catapult Low-Power」は、高位合成ツール「Catapult C Synthesis」にCalyptoのコア技術の一つである消費電力解析および最適化技術をインテグレーションした新製品で、文字通り消費電力の最適化を踏まえた高位合成が可能。
「Catapult Low-Power」による消費電力の最適化は、アーキテクチャ・レベルとレジスタ・レベルの両方で行われるようで、まずアーキテクチャ・レベルで消費電力、性能、面積を見積り、そこからデザインをリファインメントして高位合成を実行。更に合成されたRTLに対して「PowerPro」で実現している「自動クロック・ゲーティング機能」を施し、消費電力を最適化する。
また、Calyptoは「Catapult Low-Power」と合わせて、RTLの消費電力解析を行う「PowerPro Power Analyzer (PA) 6.0」も発表。 同ツールはRTLにおける消費電力の見積もりをゲートレベルに対して15%の誤差内で行うことができるという。
尚、消費電力最適化をうたう高位合成ツールとしては、ドイツのChipVision社が「PowerOpt」という製品を提供していたが、同社は既に活動を停止している。
今回発表された「Catapult Low-Power」ならびに「PowerPro Power Analyzer (PA) 6.0」は、6/3よりサンフランシスコで開催される49th Design Automation Conferenceにて披露される予定。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2012.05.30
)