Mentorが仮想プロトタイピング・ツール「Vista」の拡張を発表
2011年9月8日、Mentor Graphicsは、仮想プロトタイピング・ツール「Vista」の拡張を発表した。
発表によると、Mentorのバーチャル・プロトタイピング環境「Vista」の拡張により、「Vista」とCalyptoの高位合成ツール「Catapult C Synthesis」がSystemC TLMベースで連携可能となった。すなわち、「Vista」でモデリングしたTLMモデルを「Catapult C Synthesis」で合成するという、バーチャル・プロトタイプから実装へのフローが確立された。Mentorはこれを「VistaとCatapult C Synthesisの統合」と表現している。
しかしながら、そもそも「Catapult C Synthesis」はMentorの製品であり、「Vista」との連携は「TLM合成機能」の開発など以前から進められていた事。今回の発表は、ツールの強力な連携をアピールすることで、Calyptoとの関係強化を強調するという側面が伺える。
尚、今回の発表においては、「Vista」と組込みソフトウェア統合開発環境「Sourcery CodeBench」の統合についても触れられているが、バーチャル・プロトタイピング環境としては、高位合成ツールとの連携よりもむしろ膨大なユーザーを抱える「Sourcery CodeBench」との連携の方がインパクトが大きいと思われる。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2011.09.09
)