ルネサスエレ、Synopsysの「HAPS」を導入してFPGAプロトタイプを4倍高速化

2011年7月18日、Synopsysは、同社のFPGAベース・プロトタイピング環境「HAPS」をルネサスエレクトロニクスが採用した事を発表した。
発表によるとルネサスエレクトロニクスは、Synopsysの「HAPS」製品ファミリの最上位製品「HAPS-64」をSoCおよびマイコン製品のプロトタイピング環境として導入。「HAPS-64」を利用することによって、既存のプロトタイピング環境よりも4倍以上高速なプロトタイピングを実現した。
また、ルネサスエレクトロニクスは、システムおよびソフトウェアの早期検証・デバッグを実現するために、「HAPS」の独自技術である「UMRBus(Universal Multi-Resource Bus)」を利用して、HAPS上のハードウェア・プロトタイプとソフトウェア上のバーチャル・プロトタイプを接続した「ハイブリッド・プロトタイピング環境」を構築したという。
Synopsysの「HAPS-64」は、Xilinxの40nmFPGA「Virtex-6」が4個搭載されているプロトタイピング・ボードで、最大1800万ASICゲートのデザインに対応。同じ「HAPS」ファミリのボードをフレキシブルに接続する事ができる。その最大の特徴は高速な性能と柔軟な拡張性で、40層のPCB製造技術やPCB上のコネクタ技術、Synopsysの新技術「自動HSTDM(High Speed Time Division Multiplexing)機能」によって最大200Mhzのクロック・スピードを実現。更に独自技術の「UMRBus」によって、ボード上のFPGA全てを個々にホストマシンでリモート・コントロールできるほか、論理シミュレータやバーチャル・プラットフォームとのコ・シミュレーション環境を容易に構築できる。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2011.07.19 )