AccelleraとOSCIが統合計画を発表、新たな組織でフロントエンド設計を包括的にカバー
2011年6月22日、EDA関連の標準化団体Accelleraとシステム記述言語SystemCの普及団体OSCI(Open SystemC Initiative)は、両団体の統合計画を発表した。
発表によると両団体は、両団体の標準化活動の相乗効果と補完性から、両団体を統一し新たな組織を作るという方向性に到達。その計画に対し覚書を交わした。2011年末までに統一の方針と手順を固める計画だという。
新たな組織は、システム、ソフトウェアを含む半導体フロントエンド設計の設計自動化に関する包括的な標準化を進める予定。新組織が出来るまでは、現在双方の組織で進められている標準化活動はそのまま継続される。
Accelleraは昨年4月に、IP相互運用のためのメタデータ記述規格「IP-XACT」の標準化団体Spirit Consortiumと合併し、検証メソドロジ「UVM」をはじめ、IEE-1800「SystemVerilog」、「IP-XACT」、レジスタ記述言語「SystemRDL」、エミュレーターインタフェース「SCE-MI」、パワー記述フォーマット「UPF」といった標準規格に加え、IPのタギング、カバレッジ・データの標準規格策定にも動いている。
一方のOSCIは、IEEE-1666 SystemCおよびSystemC TLM、SystemC AMSと、システムレベル記述言語の標準化に取り組んでおり、例えばAccelleraの「UVM」規格などとは直接的に相互運用できる関係にある。両団体は新組織を作ることで、エレクトロニクス業界へのより大きな貢献を目指しており、システムレベル設計の標準化という側面で相乗効果が期待される。
※OSCI
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2011.06.23
)