MIPSとCarbonがバーチャル・プラットフォーム・モデルの提供でコラボレーション

2011年5月11日、ESLソリューションを手掛ける米Carbon Design SystemとMIPSは、バーチャル・プラットフォーム用のプロセッサ・モデルの提供に関するコラボレーションを発表した。
発表によるとCarbonは、RTLコードから生成した100%サイクル精度のバーチャル・プラットフォーム用のMIPSプロセッサモデルを同社の「IP Exchange」サービスを通じて提供。ここまでは以前から報じられているコラボレーションで、既に複数のMIPSモデルがCarbonから提供されているが、今回の発表で新しいのは、Carbonの提供するバーチャル・プラットフォーム用のMIPSモデルにgdb(GNUデバッガ)やMIPSのソフトウェア開発環境「MIPS Navigator ICS」が接続できるようになるという点。これによりユーザーは、Carbonのバーチャル・プラットフォーム「SoCDesigner Plus」と「MIPS Navigator ICS」によるインタラクティブなパフォーマンス解析やソフトウェア・デバッグが実現できるようになる。
同ソリューションの正式リリースは今後の予定だが、Carbonは6月5日から開催される第48回DACにて同ソリューションのデモを行う予定。Carbonは今回の発表と合わせて、新たなMIPSモデル「MIPS32 M14K」および「MIPS32 M14Kc」をリリースしている。
尚、MIPSは今年2月にCarbonと同じくバーチャル・プラットフォームのソリューション手掛ける英ImperasともMIPSモデルの提供に関するOEM契約を発表しており、自社のプロセッサモデルが扱える仮想開発環境の整備に力を注いでいる。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2011.05.13 )