Synopsys、新製品「DC Explorer」をリリース-大規模設計向けのRTL探求ツール

2011年3月29日、Synopsysはデジタル・インプリメント・ソリューション「Galaxyデザイン・プラットフォーム」の新製品「DC Explorer」のリリースを発表した。
発表によると「DC Explorer」は、大規模なギガ・スケール・デザインへの対処を目的としたツールで、デザインのインプリメントに向けて、より品質の高いRTL開発を実現するもの。
「DC Explorer」は、RTLや制約条件、ライブラリ・モデル等が不完全な論理合成を行う前段階の状態から、簡易的な論理合成を高速に実行する事が可能で、その様々な合成結果からインプリメントを考慮したより最適なRTLを探求できる。
簡易的な論理合成と言っても、タイミングや面積の相関性は誤差10%以内という精度を備えており、その処理速度は論理合成ツール「DC Ultra」よりも5倍高速。入力されたデザイン・データに対して、不完全な部分や修正が必要な部分をレポートする機能もあり、RTLの探求と合わせて制約条件の開発にも利用できる。
設計の早期段階から、高品質な設計データを短時間で用意できるというのが、新製品「DC Explorer」の最大の特徴で、インプリメンテーションに先立ち具体的なデータでデザインを評価することで、RTLの品質向上とインプリメントの効率化の両方が可能となる。
Synopsysによると、「DC Explorer」は現在のところ限定的に顧客に提供中。
同ツールのスクリプトは、「Design Compiler」と完全互換で既存の設計フローで容易に利用できるようだ。
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※画像は日本シノプシス提供のデータ

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2011.03.30 )