Mentorが新製品「Calibre RealTime」をリリースし、SpringSoftとコラボ

2011年3月11日、Mentor Graphicsは、フィジカル検証ツール・ファミリ「Caribre」の新製品となる「Calibre RealTime」を発表した。
Mentorによると「Calibre RealTime」は、その名のとおりデザイン作成時にリアルタイムにサインオフ品質のフィジカル検証を実行するもので、今回リリースされたバージョンでは、SpringSoftのカスタムIC設計環境「Laker」と連動させることが可能。
具体的には、「Laker」上に「Calibre RealTime」を組み込む事が可能で、「Laker」上でポリゴン、パス、配置等を編集すると「Calibre RealTime」がその変更箇所を自動認識し、DRCを自動実行する。設計者は、ワンクリックで実行させるDRCルールの追加やルールの変更などを操作できる。
この「Laker」と「Calibre RealTime」のコラボレーション・フローは、OpenAccessベースのフローであり、両ツールの緊密な連携はOpenAccessランタイム・モデルのAPIによって実現されているという。
尚、Mentorは、6月には自社のカスタム・デザイン環境「IC Station」と「Calibre RealTime」を連携させる予定で「Calibre RealTime」の別バージョン投入を計画している。
今回発表された新製品「Calibre RealTime」の利用メリットは、下記ユーザーのコメントがその全てを表している。
「レイアウト作成時にサインオフのDRCをリアルタイムで行えるようになれば、設計者はLVS?DRC?LVSのループから解放されます。LVSクリーンなブロックは必ずDRCクリーンとなるため、すぐに抽出に取りかかれます。これは、従来のレイアウト?検証?シミュレーションのフローを完全に覆すもので、設計者は結果品質を最大限に高める作業に専念できます。このツールは、アナログ・レイアウトの経験が豊富なエンジニアによって設計されたに違いありません。決して作業の邪魔にならずしかも設計者が利用したいと思った時に思い通りの形で利用できるからです。」

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2011.03.15 )