独ChipVisionの電力考慮HLSツールをデンマークの補聴器メーカーが採用

2010年10月26日、消費電力考慮の高位合成ツールを手掛ける独ChipVision Design Systems社は、同社の「PowerOpt」をデンマークの補聴器メーカーWidex社が採用した事を発表した。
発表によるとWidexでは複数の高位合成ツールを評価し、合成結果、設計生産性、技術サポートの3つの観点からChipVisionの「PowerOpt」の採用を決定。「PowerOpt」が最も低電力な回路を合成したという。
Widexはデジタル補聴器のメーカーとして、バッテリー寿命を長くするためにあらゆる消費電力の最適化に取り組んでいるため、高位合成における「Power最適化」を重要視したようだ。同社は既に製品開発にてChipVisionの「PowerOpt」を利用している。
「PowerOpt」は、2008年にリリースされた消費電力考慮の高位合成ツールで、入力言語はSystemCまたはANSI-C。入力コードから関数の負荷など解析し、ダイナミック・パワー及びリーク・パワーの最適化を実現。CPF/UPF両方のパワー制約ファイルも出力することができる。
以前はイノテック社が国内代理店としてChipVisionの製品を販売していたが、Cadenceが高位合成ツールをリリースした関係からか、ほぼ同じタイミングで代理店販売が終了していた。現在、国内代理店は存在していない。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2010.10.27 )