Carbonがバーチャル・プラットフォーム用モデルのポータル・サイトを始動

2010年10月21日、ESLソリューションを手掛ける米Carbon Design Systems社は、バーチャル・プラットフォーム用のモデルをクラウドベースで提供するポータル・サイト「Carbon IP Change」の開設を発表した。
Carbon IP Change:http://www.carbonipexchange.com/
「Carbon IP Change」は、モデルの提供元のIPベンダとの直接的な契約を行う事なく、ユーザーがワンパスでバーチャル・プラットフォーム用の各種IPモデルを入手できるクラウドベースの仕組みで、モデルの使用権はCarbonのバーチャル・プラットフォーム作成環境「SoC Desginer Plus」にバンドルされる。
現在のところ、「Carbon IP Change」を利用する事で、ARM、Cadence(Denali)、Elliptic Technologies、 MIPS Technologies、Tensilica、VeriSilicon、Vivanteの100%CA精度モデルを調達可能。ARM Fabricの場合、「SoC Desginer Plus」にバンドルされた「AMBA Designer Lite」の出力するXMLコンフィギュレーションからモデルを生成するという形を取り、モデル精度が保証されている。 今後も「Carbon IP Change」を通じて入手できるモデルは順次追加されていくという。
Carbonの最近の動きとしては、「SoC Desginer Plus」がARMの提供する高速プロセッサ・モデル「ARM Fast Model」をサポート。Carbonは業界では唯一この「ARM Fast Model」をOEM供給されており、ユーザーはCarbon経由で同モデルを入手可能。当然ながら「SoC Desginer Plus」上で利用出来る。
また、間もなく「SoC Desginer Plus」の新機能「Swap'n Play」がサポートされる予定で、ユーザーはCAモデルを用いた高精度検証とFast Modelを用いた高速検証を用途に応じてダイナミックに切り替えてシミュレーション出来るようになる。更に、2010年Q3中にはARM AMBA TLM2.0モデルもサポートされる予定。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2010.10.22 )