TIがデジタル・ビデオ・アプリケーション向け新技術「DaVinci」テクノロジーを発表

2005年9月9日、米テキサス・インスツルメンツ社(Texas Instruments Incorporated. テキサス州・ダラス)は、デジタル・ビデオ・アプリケーション向け新技術DaVinci テクノロジーを発表した。

プレスリリース:http://www.tij.co.jp/news/sc/2005/scj_05_075.htm

発表されたDaVinciテクノロジーは、ポータブル・デバイス、カー・マルチメディア、メディアセンター機能付きテレビなど、様々な映像シーンにおける高性能ビデオ処理プラットフォームを実現するプログラマブルDSPベースのシステム・ソリューション・コンポーネント群で、下記5種類のコンポーネントによって構成される。

■DaVinci ソフトウェア:
相互運用性を確保し最適化された、量産可能なビデオおよびオーディオ・コーデック群

■DaVinci 開発ツール/キット:
開発キット一式及びリファレンス・デザイン

■DaVinci プロセッサ:
拡張性に富むプログラマブルDSP。DSPとARMコア、ビデオ・アクセラレータおよび各種ペリフェラルから成るDSPベースのSoC(システム・オン・チップ)

■DaVinci サポート/エコシステム:
TIのサードパーティ・ネットワークに参加するシステム・インテグレータ、ハードウェアおよびソフトウェア・ソリューション・プロバイダ各社による開発サポートシステム。

■DaVinci テクノロジーを搭載した最終製品:
IPセットトップボックス、ビデオ監視システム、テレビ電話システム、テレビ会議システム、ストリーミング・メディア、各種車載アプリケーションなど、デジタル映像処理機能が搭載されるアプリケーション全般。

このDaVinciテクノロジーによって、デジタル・ビデオ・アプリケーションの設計者は、ニーズに合わせてシグナル・プロセッサを選定し、同時にソフトウェア群から必要なものを選んで直ちに使用することができ、市場投入期間を大幅に短縮すると同時に革新的な製品を開発することができるようになるという。

テキサス・インスツルメンツ社長兼CEOリッチ・テンプルトン氏(Rich Templeton)のコメント:
「DaVinciは最先端のデジタル信号処理技術であり、新世代のデジタル・ビデオ・アプリケーション市場を拡大し、現行のアプリケーションの使い勝手をさらに向上させます。TIはコミュニケーションとエンターテインメントの時代において、さらなる革新を進めていきます」

尚、DaVinciベースのプロセッサのサンプル出荷、ソフトウェアならびに開発ツールの発表は年内を予定しており、現在、携帯オーディオ/ビデオ・プレーヤ、セット・トップ・ボックス、デジタルカメラ、カー・マルチメディア、ビデオ・セキュリティ・システムなど、アプリケーション別のDaVinciソリューションを準備中。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2005.09.12 )