アベラント、フォーマル検証ツール「Solidify」に新たに等価性検証機能を追加

2009年4月20日、フォーマル検証ツールを手掛ける米Averant社は、同社のフォーマル検証ツール「Solidify」の新バージョン5.1の新機能を発表した。

プレスリリース文

アベラントの発表によると、今回のバージョンアップにおいて「Solidify」にシーケンシャル等価性検証(SEC)と自動テストベンチ生成機能を新たに実装。シーケンシャル等価性検証機能は、一般的に行われている低消費電力のための設計最適化を主なターゲットとするもので、最適化前後のRTLの振る舞いの等価性を検証する事が可能。通常プロパティ検証で確認されている、デザイン最適化における環境仮定の検証もこのシーケンシャル等価性検証機能で対応可能だという。

自動テストベンチ生成機能はこれまでも「Solidify」に備えられていたが、従来機能は、プロパティ反証のデバッグとして行うダイナミック・シミュレーション用のテストベンチを生成するもの。それに対し今回新たに実装された自動テストベンチ生成機能は、デザインの全てのブランチと任意のカバレッジ対象に到達する一連のテストベンチを生成するもので、設計者はテストベンチを記述すること無くカバレッジを意識した網羅性の高いテストベンチを自動的に入手できるようになる。

また、「Solidify」の特徴的な機能の一つである、プッシュボタン方式のバグ検出機能「オートチェック機能」がエンハンスされ、性能と堅牢性が向上。同機能を用いれば、デッドコードやデッドロック、配列境界違反、信号衝突、クロックドメインクロッシング、リセット伝播などRTL記述中のバグを簡単に発見できる。

更に、デバッグサブシステムも改善され、デザインの解析性能も最大10倍近くに引き上げられているという。

尚、アベラントは、半導体ベンダや検証サービス会社向けに「Solidify」を活用した格安のパートナープログラムを新たに用意。同プログラムの詳細については、販売代理店のガイア・システム・ソリューション社が来週東京ビッグサイトで開催されるESEC(組込みシステム開発技術展)において発表を予定している。

Averant社

株式会社ガイア・システム・ソリューション

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2009.05.07 )