UMC、シノプシスのHSPICE高耐圧MOSトランジスタモデルを採用

2005年10月3日、シノプシスは、大手半導体ファウンドリUMCがシノプシスの新しい高耐圧MOS(HVMOS)トランジスタモデルを採用し、HSPICEシミュレータを使用しているUMCの顧客へモデルパラメータの提供を開始したことを発表した。

プレスリリース:http://www.synopsys.co.jp/pressrelease/2005/20051003-2.html

シノプシスのHVMOSモデルは、今日使用されている様々な高耐圧トランジスタ技術で重要になる物理効果を取り込んでいるため、シミュレーション精度を高め、チップ開発の手戻り(re-spin)リスクを減らすことにつながる。UMCの顧客は、この新しいモデルにより設計プロジェクトの品質とスピードを向上させることができる。

UMC デバイスモデリングのディレクターDr.Jin Shyong Jan氏のコメント:
「当社はシノプシスのHVMOSモデルを我々の高耐圧プロセスで評価した結果、0.25umと0.18umのHVMOSを使用しているお客様のためにこのモデルを採用することを決めました。他の手法に比べ非常に精度の高いモデルであることが確認できたからです。新しいモデルを使い始めてから、モデルパラメータ抽出と検証にかかる時間を大幅に削減できました。」

シノプシス シリコン・エンジニアリング・グループ マーケティング担当副社長 Edmung Cheng氏のコメント:
「HSPICEは、業界標準の回路シミュレータとして広くご採用いただいており、特にそのモデル・サポートの幅の広さと深さは定評があります。半年前にこのモデルを発表して以来、IDMやファウンドリ大手のお客様方に次々に採用され始めているのは、この新しいHVMOSモデルのご提供するパラメータ抽出の優れた精度とスピードが理由です。」

尚、シノプシスのHVMOSトランジスタ・モデルは、現在HSPICEで使用可能なほか、同社のモデルパラメータ抽出ツールAuroraでも使用可能。(プレスリリース要約)

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2005.10.08 )