テンシリカ、プロセッサ・ファミリの新バージョン「Xtensa 6」を発表

2005年10月24日、テンシリカは、同社のXtensaプロセッサ・ファミリの新バージョン、SOC設計向けコンフィギュラブルで拡張可能なプロセッサ・コアXtensa 6を発表した。

プレスリリース:http://www.tensilica.co.jp/html/press/Xtensa6-1024.html

今回発表された新たなプロセッサ・コア「Xtensa 6」は、これまで主力製品であった Xtensa V プロセッサの置換えバージョンという位置づけで、従来の Xtensa V に対し大きく下記3つの改良が施されている。

■開発環境における改良:
専用の開発環境XPRESコンパイラによる、C/C++ベースのアルゴリズムから自動的にカスタマイズされたコアを生成する機能を実装。この機能により、設計者はハードウェア記述言語を使った、マニュアルによるハードウェアのコーディングを行なうことなく、ターゲット・アプリケーション向けに最適化されたRTLを1時間足らずで生成することが可能となる。

■消費電力における改良:
アークテクチャの大幅な改良と、使用される2種類のクロック・ゲーティング技術により、Xtensa V と比較して、25%?30%の消費電力削減を実現する。

■セキュリティ面における改良:
Xtensa MMU(Memory Management Unit)コンフィギュレーション・オプションを使用して、AMDやIntelがパーソナル・コンピュータで提供しているものと同様の高度なセキュリティ対策を施し、メモリの特定部分に対する不正なアクセスを防ぎ、ワームやその他悪意あるコードが実行されるのを防止する。

尚、新しいXtensa 6プロセッサは既に出荷が開始されており、永久利用権付きシングル・プロセッサ・コンフィギュレーションのライセンス料は35万ドルからとなっている。(プレスリリース要約)

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2005.10.24 )