礎DAが浮動小数点型変数の固定小数点化ツール、「FP-Fixer」を発表

2006年1月24日、C言語設計関連の様々なソリューションを手掛ける株式会社礎デザインオートメーションは、浮動小数点変数を用いたANSI-C言語記述のアルゴリズムを自動的に固定小数点化する新製品「FP-Fixer」を発表した。

関連情報:http://www.ishizue-da.co.jp/info/news_060106.htm

発表された「FP-Fixer」は、Cアルゴリズムのソースコード上に存在する浮動小数点演算を整数型を用いた固定小数点演算に変換するためのツールで、Cアルゴリズムのハード化やDSP上での実行を進める際に利用すると大きなメリットを得る事ができる。

浮動小数点変数による演算が含まれているCアルゴリズムは、チップ面積、消費電力、デバイスの単価、スループット等を考えると浮動小数点演算器で実行することは現実的ではなく、設計者はソースコード上に存在する浮動小数点演算を整数型を用いた固定小数点演算に変換する必要があった。

しかし、その場合、各変数に対して整数化による誤差を考慮し、最適なビット精度を確定しなければならないため、C記述をRTL化する以上に膨大な時間を要する場合があり、設計作業の大きな問題の1つとなっていた。

発表された「FP-Fixer」は、この問題を解決するためのツールとして開発された製品で、これまでの変換処理支援ツールと比べて以下の特徴があるという。

■誤差を検証するシミュレーション速度が従来製品よりも非常に高速   
■誤差解析、検証、精度決定等の一連の処理を完全自動化
■ANSI-C環境で実行され特別な環境を必要としない
■一部の変数にビット精度や丸目などのマニュアル設定が豊富
■出力としてANSI-C、SystemC等の出力が可能

尚、この「FP-Fixer」は間もなく評価版の出荷が開始され、製品の正式出荷は、2006年4月で価格は1ライセンス250万円を予定している。

また、「FP-Fixer」は、今週26日より開催されるEDSFair2006に参考出品される予定で、合わせて同ツールの詳細を説明する出展者セミナーも開催されるという。

※「FP-Fixer」に関する詳細は、?礎デザインオートメーションにお問い合わせ下さい。
http://www.ishizue-da.co.jp/

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2006.01.24 )