米Denaliが同社初のエンベデッド・ソフトウエア製品「Spectra」を発表

2006年5月16日、メモリIPをはじめ各種標準インタフェースの設計および検証ソリューションを提供する、米デナリ・ソフトウェアは、同社初のエンベデッド・ソフトウエア製品となる「Spectra」フラッシュ・ファイル・システムを発表した。

プレスリリース:http://www.denali.com/news_pr20060515.html(英文)

新製品「Spectra」は、エンベデッド・システム開発者をターゲットとするフラッシュ・メモリ・システムで、ハンドセットからネットワーク・ルーターまで、広範囲に及ぶ様々なマルチスレッド・アプリケーションで高品質のフラッシュ・メモリ・システムを速やかに展開することができる。

「Spectra」の最大の特徴は、NAND型ベースとNOR型ベースの両方のシステムをサポート可能な点で、これにより設計者は、製品の性能および品質の要件を満たすたべく、幅広い選択肢の中でデザインを柔軟に適合できるようになる。

また「Spectra」は、単体で利用できるほか、デナリのメモリコントローラIP「Databahn」と併用する事で、より低リスクかつ低コストな開発を実現可能。デナリは、Databahnファミリの最新メンバであるNAND型およびNOR型デバイスのフラッシュ・コントローラも提供する。

「Spectra」フラッシュ・ファイル・システムと「Databahn」フラッシュ・コントローラの主な機能は以下の通り。

 ◆市販のすべてのNAND型およびNOR型フラッシュ・デバイスのサポート
 ◆SLCとMLCの両方のサポート。選択可能な高速ECCアルゴリズム
 ◆複数ボリュームの同時使用
 ◆XIP、完全POSIXファイル・システム
 ◆RTOS/OSからフラッシュ・デバイス・インターフェイスまでをマルチスレッド化

「Spectra」フラッシュ・ファイル・システムの成果物は以下の通り。

 ◆ANSI Cソース・コードとVerilogレジスタ転送レベル(RTL)コード
 ◆合成およびスタティック・タイミング解析のスクリプト
 ◆プログラム可能なレジスタのSystemRDL (レジスタ記述言語)コード
 ◆複数の保護スキーム・オプション
 ◆ベンダ固有のフラッシュ・デバイス・モデル、アサーション・ライブラリ、およびプロトコル・モニタを含む完全な検証環境

※「Spectra」および「Databahn」に関する詳細は、デナリソフトウエア株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.denalisoft.co.jp

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2006.05.17 )