NECエレ、デジタルAV機器向けのシステムLSI設計に米シエラ・デザインのフィジカル設計ツール「Pinnacle」を採用

2006年6月19日、米シエラ・デザイン・オートメーションは、同社のフィジカル・インプリメンテーションツール「Pinnacle」が複数の設計プロジェクトの成功を受けて、NECエレクトロニクスにレイアウト・ツールとして正式採用されたことを発表した。

プレスリリース:http://www.sierra-da.com/press01.php?id=25(英文)

シエラの「Pinnacle」は、製造プロセスにおけるバラつきや複数の動作モードなどの設計変動要因と大規模設計に合わせて対応する業界唯一のレイアウト設計ソリューションとして、富士通、東芝、STマイクロほか世界各国の大手半導体メーカーで採用されている。

今回、NECエレクトロニクスは、セットトップボックス、デジタルTV、DVDレコーダといったハイエンドのデジタルAV機器向けのLSI製品群「EMMA」の2つの設計プロジェクトに「Pinnacle」を適用し、数多くの動作モードとプロセス・コーナーのバラつきに対して一回の実行で同時に解析と最適化を実施。10Mゲート以上の大規模設計にもかかわらず、従来の設計フローと比較して10%の性能向上と2倍の設計生産性向上を実現したという。

シエラは、2003年の設立以降、大手がひしめくレイアウト設計ツールの分野にて確実に実績を残し、僅か3年という短期間で大手半導体ベンダを顧客に持つまでに至っている。マネジメント・チームは元シノプシスの開発者達で、2005年2月に日本法人を設立し、2006年5月には新たな資金調達も完了。現在最も勢いのあるEDAベンチャーの一つと言える。

※「Pinnacle」に関する詳細は、シエラ・デザイン・オートメーション株式会社までお問い合わせ下さい。
http://www.sierra-da.com

※NECエレクトロニクス「EMMA」関連ページ
http://www.necel.com/ja/solutions/applications/digital/emma/01.html

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2006.06.20 )