ケイデンス、ICとパッケージの協調設計を実現する「Cadence RF Sip Methodology Kit」を発表

2006年6月27日、ケイデンスは、SiP(System in Package)デザインの主流化を促進するための「Cadence RF Sip Methodology Kit」を初めとする新たなEDA製品群を発表した。

プレスリリース:http://www.cadence.co.jp/news/pdf/Release0627_SiP.pdf

発表された新製品は大きく3種、計6製品で、その内容は下記の通り。

■Cadence Radio Frequency(RF) Sip Methodology Kit
■RF SiP製品
 ?Cadence SiP RF Architect
 ?Cadence SiP RF Layout
■デジタルSiP製品
 ?Cadence SiP Digital Architect
 ?Cadence SiP Digital SI
 ?Cadence SiP Digital Layout

これらの製品群は、ワイヤレス及び家電製品向けの厳しい設計要求に対応するための、自動化された設計の再利用性を高めるソリューションで、設計者のスキルに頼った設計手法の限界に対処することができる。

メインとなる「Cadence RF Sip Methodology Kit」は、ケイデンスのキット戦略の中核をなす発表済みの「Cadence RF Design Methodology Kit」と友に、RF設計ソリューションを拡充するためのもので、ワイヤレス通信向けにRF SiPデザインの設計プロセスを自動化すると同時にTAT短縮にも貢献。既に802.11b/g WLANをベースとしたユーザで実証済みのインプリメンテーション・メソドロジーを提供してくれる。

そもそも「SiP」デザインとは、複数の異なる機能のチップを単一の半導体パッケージ内に実装するという、LSIの集積度を上げる手法のひとつで、パッケージコストを抑えるだけでなく、システムの小型化にも大きく貢献する。

現在、この「SiP」手法は、ワイヤレス、ネットワーク、家電などのアプリケーションでの採用が進んでおり、ケイデンスの発表に記載されたSemico Reserch Corporationの調査によると、SiPの売上高は2007年までに7億4790万ドルにまで達する見込みだという。

ケイデンスは、今回発表した「Cadence RF Sip Methodology Kit」をはじめとしたSiPソリューションと既存のEDA製品をシームレスに統合する事で、複雑化・高性能化するユーザの製品設計への対応を進めていくとしている。

※「Cadence RF Sip Methodology Kit」ほかSiPソリューションに関する詳細は、ケイデンス・デザイン・システムズ社にお問い合わせ下さい。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2006.06.27 )