ET2006/富士通LSIテクノロジ、ISSレス高速協調検証サービスで社外のセット部門を狙う

「Embedded Technology 2006/組込み総合技術展」に出展していた、富士通LSIテクノロジ株式会社のブース・レポート。

富士通LSIテクノロジのブースでは、検証にフォーカスした同社の各種サービス内容を展示。昨年に引き続き参考出展として「ISSレス高速協調検証」サービスも紹介していた。

「ISSレス高速協調検証」技術は、STARCで研究開発された技術をベースとするもので、その目的をソフトウェアの先行開発に特化させ、ソフトウェア開発にとって必要の無い情報を省略した抽象度の高いHWモデルを用いる事で協調検証における計算コストを削減。従来の協調検証アプローチで用いられるISS(ターゲットCPUモデル)をPentiumプロセッサに置き換えることで、ソフトウェア開発者の求めるISSベース検証手法の100?1000倍相当の速度でシステムの高速協調検証を実現する。

この「ISSレス高速協調検証」は、ブレークポイントでシステムを停止しモニタリングできるほか、ステップ実行も可能で従来のISEベースのデバッグと違いインタラクティブなデバッグが可能。当然ながら実機を必要としないため、誰もが容易に環境を利用すること可能となる。

富士通LSIテクノロジでは、この「ISSレス高速協調検証」のフレームワークを将来的には製品化する予定で、聞いた話では、社内のハードウェア開発部門よりも、社外セットメーカーのソフトウェア開発部門からの引き合いが多く、現時点では1年後を目処に販売を開始する方向で営業と開発を平行して進めているとの事。

富士通LSIテクノロジでは、その他にシミュレーション/エミュレーション・サービス、SystemC上流検証サービス、プロトタイピング・サービスなど様々な検証ソリューションを展示・紹介していた。

※富士通LSIテクノロジ株式会社
http://jp.fujitsu.com/group/flt

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2006.11.20 )