マグマ、低消費電力化を促進する2つの新製品をリリース>>ナノメータICで最大25パーセント消費電力を削減

2007年3月1日、マグマは、ナノメータ設計における低消費電力化を実現する2種類の新製品「Talus Power」および「Quartz Rail」のリリースを発表した。

プレスリリース:http://www.magma-da.co.jp/newsandevent/press/2007022801.htm

発表によると「Talus Power」は、自動的に消費電力の最適化を行うデザイン実装のためのツールで、クロックツリー・パワーの最適化を中心にMTCMOSスィッチのセル挿入、電力配分の最適化など、最先端のパワー最適化、パワー・マネジメント技術を提供。また、独自の「Gas Station methodology」によって、マルチ電圧システムの複雑なフロアプラン処理を簡易化することも可能で、設計の低消費電力化を合わせてTAT短縮にも大きく貢献する。

もう一方の「Quartz Rail」は、パワー・インテグリティ・サインオフを実現する解析ツールで、ツール内にSPICEエンジンを内蔵。ダイナミックIRドロップ解析、電圧降下による遅延解析、サーマル解析、レール・ワイヤとvia上のエレクトロマイグレーション解析など、各種パワー解析を高速・高精度に実行する事ができる。

マグマによると、これら両製品をテストした結果、25万ゲート、350MHz、90nmのコンシューマ・エレクトロニクス・デザインでクロックツリー・パワーを150mwから80mwへ、全体のパワーを435mwから301mwまで削減することに成功。「Quartz Rail」による解析結果は、パワー解析でSPICEの5%内、ダイナミックIRドロップ解析でSPICEの12%以内という結果を示したという。

尚、「Talus Power」、「Quartz Rail」共に既に製品の出荷は開始されており、いづれの製品もAccelleraの低消費電力設計向けの仕様フォーマット「UPF(Unified Power Format)」をサポートしている。

※「Talus Power」、「Quartz Rail」に関する詳細は、マグマ・デザイン・オートメーション株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.magma-da.co.jp

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2007.03.02 )