米Springer社がパワー・マネージメント手法の実践的ガイドライン「ローパワー・メソドロジ・マニュアル」を発刊>>著者はARMとシノプシスの技術者
2007年6月1日、ARMとシノプシスは、最先端のパワー・マネージメント手法を解り易く解説した書籍、「ローパワー・メソドロジ・マニュアル for System-on-Chip Design(LPMM)」が米Springer Science+Business Media社より発刊される事を発表した。
プレスリリース:http://www.synopsys.co.jp/pressrelease/2007/20070529-3.html
「LPMM」は、高度なパワー・マネージメント・テクニックを容易に活用する方法について述べた実践的ガイドラインで、ARMおよびシノプシスの複数の技術者によって執筆されたもの。執筆者のとりまとめを行ったのは、シノプシスのMichael Keating氏とARMのDavid Flynn氏で、Michael Keating氏は、シノプシス フェローとして業界のベストセラー技術書「リユース・メソドロジ・マニュアル for System-on-Chip Design」の大半を執筆した事で有名。もう一方のDavid Flynn氏は、ARMのR&Dフェローであり、ARMの論理合成可能なCPUコア・ファミリーならびに業界標準オンチップバス AMBAの開発を支える初代アーキテクトとして活躍している。
「LPMM」は、ローパワー設計の背景説明や基本的な手法の解説を始め、ローパワー設計に関する様々なトピックを幅広く網羅。クロックゲーティングやマルチ・スレッショルド電圧(マルチVt)手法、論理レベルの消費電力削減手法、多電源設計ならびにアーキテクチャについても紹介しており、その内容はSoC開発のためのRTLやアーキテクチャ開発に関する考察だけでなく、シリコンIPについてもカバーしている。
尚、この「LPMM」は、ローパワー設計分野の指導者として有名なマサチューセッツ工科大学のAnantha Chandrakasan教授が編纂している、「Integrated Circuits and Systems」関連のSpringerシリーズの一環として2007年8月に出版される予定。書籍に関する詳細な情報は、下記URLより入手できる。
http://www.lpmm-book.org
また、ARM、シノプシス、Springerの3社は、6月4日からサンディエゴで開催される第44回DACにて、「LPMM」のプロモーションを実施する予定。各社のブースでLPMM暫定版のコピーが公開されるほか、6月6日の11:30amに開始されるARM - Synopsysローパワー・ランチョン・ミーティングでLPMMの解説が行われるという。
※Springer社
http://www.springer.com
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2007.06.02
)