ケイデンスとメンターが共同でSystemVerilogの検証メソドロジ「OVM:Open Verification Methodology」を発表>>ツール非依存のメソドロジをオープンソースで提供
2007年8月16日、ケイデンスとメンターは、両社のコラボレーションによって構築したSystemVerilogの検証メソドロジ「OVM:Open Verification Methodology」を発表した。
プレスリリース:
http://www.cadence.co.jp/news/h19-8-17.html(ケイデンス発表)
http://www.mentorg.co.jp/news/2007/070817.html(メンター発表)
発表によると、「OVM:Open Verification Methodology」は、ケイデンス、メンター両社の技術と資産をベースに作られたEDAツールに依存しない検証メソドロジで、両社が既に提供している検証メソドロジ「URM:Universal Reuse Methodology」及び「AVM:Advanced Verification Methodology」と同様にドキュメントとクラスライブラリで構成される。
SystemVerilogによる検証メソドロジは、シノプシスが初めに「VMM:Verification Methodology Manual」をリリースし、それを後追いする形でメンターが「AVM」をリリース。そしてケイデンスが「URM」で追随するという形となっていたが、今回発表された「OVM:Open Verification Methodology」は、事実上「AVM」と「URM」のマージを意味するもので、ケイデンスとメンターは協力して「OVM」を担ぎ上げる事で、「OVM」を業界の標準メソドロジとして定着させる狙い。
今日のSystemVerilogの普及は、単なるツールの提供だけに留まらずその運用方法論も提供するという、シノプシスの「VMM」によるメソドロジー戦略が成功した事によるところも大きく、どのツールが使い易いかという事よりも、どの方法論が使い易いかという点に検証エンジニアの注目が集まっている。ケイデンスもメンターもシミュレーターを提供するベンダとして、ユーザー確保に向けて「VMM」に対抗する強力な検証メソドロジを必要としていた。
尚、今回発表された「OVM」は2007年Q3に特定ユーザ(恐らくはincisive及びQuestaユーザ)に限定公開され、2007年Q4に正式リリースされる予定。メソドロジとクラスライブラリは、Apacheライセンスとしてオープンソースで公開される。
※「OVM」に関する詳細は、日本ケイデンス・デザイン・システムズ社またはメンター・グラフィックス・ジャパン株式会社にお問い合わせ下さい。
※日本ケイデンス・デザイン・システムズ社
http://www.cadence.co.jp
※メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社
http://www.mentorg.co.jp
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2007.08.17
)