礎デザインオートメーション、演算のビット幅を自動解析するC言語設計ツール「FP-Fixer」をバージョンアップ
2007年7月30日、C言語設計に向けたEDAツール開発と設計/コンサルティングサービスを手掛ける、礎デザインオートメーションは、C言語設計ツール「FP-Fixer」のバージョンアップを発表した。
プレスリリース:https://www.eda-express.com/edalibrary/files/1185852433.pdf
「FP-Fixer」は、Cアルゴリズムの浮動小数点演算を固定小数点演算に置き換える際に利用するツールで、Cコードを入力すると浮動小数点変数を見つけ出し、演算に必要なビット幅を自動的に解析。これまで人手で行なわれていた、固定小数点化を短時間で自動処理することができる。
礎DAは、これまで動作合成ツールの開発に関わってきた経緯もあり、Cアルゴリズムをハード化する際に問題となる浮動小数点の扱いに着目。「時間のかかる人手の固定小数点化作業を自動化したい」、「経験と勘に頼らず最適なビット精度を追求したい」といった設計者のニーズに応えるために、「FP-Fixer」の開発に着手した。
昨年10月にリリースした「FP-Fixer」の最初のバージョンは、LSI設計者を中心としたアルゴリズムのハード化ニーズに応えるものであったが、DSP向けのコード出力を求める設計者が予想以上に多く、当初の予定を前倒しする形で今回のバージョンアップを行なった。
最新バージョンの「FP-Fixer 2.0」では、汎用DSP(ソフトウェア)向けのANCI-C出力のほかに、処理の高速化も実現されており、これまで一部制限のあったポインタ記述についてもコードを書き換えることなくツールに入力できるようになった。
礎DAによると、今回のバージョンアップによってツールの処理速度は約5倍向上。新たに追加されたDSP向けコード出力については、社内でベンチマークを行なったところ、全てのケースで手作業と同等またはそれ以上の速度を実現したという。
尚、「FP-Fixer」は、8月より出荷が開始される予定でライセンスは1セット350万円(永久ライセンス)。既に国内大手セットメーカー1社に導入された実績があり、礎DAでは、「FP-Fixer」を用いた固定小数点化作業のアウトソーシングにも対応している。
※「FP-Fixer」に関する詳細は、株式会社礎デザインオートメーションまたは販売代理店である株式会社図研にお問い合わせ下さい。
http://www.ishizue-da.co.jp (礎DA)
http://www.zuken.co.jp(図研)
※礎DAと図研は「FP-Fixer」ご紹介セミナーを定期開催中で次回開催は9月5日。
セミナーに関する詳細及びお申込みは下記URLをご参照下さい。
https://www.zuken-innovation.jp/c_based/
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2007.07.31
)