シノプシス、テストパターン自動生成ツール「TetraMAX」に微小遅延故障の検出に向けた新機能を追加
2007年10月22日、シノプシスは、テストパターン自動生成ツール「TetraMAX」の新機能「微小遅延故障ATPG」を発表した。※ATPG:Automatic Test Pattern Generation
プレスリリース:http://www.synopsys.co.jp/pressrelease/2007/20071022.html
シノプシスによると発表した「微小遅延故障ATPG機能」は、タイミング遅延を考慮したテスト・パターンを自動生成する機能で、そのテスト・パターンを用いる事でこれまで検出出来なかったデバイス内に潜む微小な故障要因を検査することが可能。従来のATPGテクノロジを用いたテストと比較してテスト品質を劇的に向上させることができる。
シノプシスの「TetraMAX」も含め、これまでの市販ATPGツールは、タイミング遅延を考慮することが出来なかったが、シノプシスはタイミング情報を活用できるようテスト・パターン生成機能を改善。設計者は、寄生容量抽出ツール「Star-RCXT」によって抽出した寄生情報をSTA「PrimeTime」に渡し、「PrimeTime」が解析したピン・スラック情報をもとに「TetraMAX」で微小遅延故障テスト・パターンを生成することができるようになる。
実際に複数の顧客企業で「微小遅延故障ATPG機能」を用いてテストしたところ、標準的なAt-Speedテストをパスしたデバイスの中で、実際には問題箇所が残っていたデバイスが複数見つかったという。
微小遅延故障に対応したテスト・パターンの生成機能は、プロセスの微細化に対応するためのテスト設計技術として注目されているもので、テスト技術の国際学会「International Test Conference」の開催に合わせ大手各社が一斉に新技術を発表。シノプシスの「微小遅延故障ATPG機能」も同カンファレンスにてデモ公開されたという。
※「TetraMAX」の「微小遅延故障ATPG」に関する詳細は、日本シノプシス株式会社にお問い合わせ下さい。
http://www.synopsys.co.jp
※International Test Conference
http://www.itctestweek.org
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2007.10.26
)