米Averantと仏AerieLogicがOCPプロトコルのフォーマル検証で技術提携>>フォーマル検証IP「OCP Formal-VIP」が「Solidify」で使用可能に

2007年12月17日、フォーマル検証ツールを手掛ける米Averant社と仏AerieLogic社は、両社の技術提携による製品の統合を発表した。

プレスリリース:
http://www.aerielogic.com/images/stories/PR_Averant_AerieLogic_Formal-VIPs_Solidify_dec2007.pdf(英文)

発表によると今回の技術提携によって、Averantのフォーマル検証ツール「Solidify」がAerieLogicの提供しているプロトコル・チェック用の検証IP「Formal-VIP」をサポート。両社製品のユーザーは、「Formal-VIP」と「Solidify」を用いてより容易かつ効率的に静的なプロトコル・チェックを行う事ができるようになった。

「Solidify」が今回サポートしたのは、AerieLogicが複数用意している検証IPの中の一つ「OCP Formal-VIP」で、同IPを用いる事で設計者はデザインがOCPプロトコルに準拠しているかどうかを静的に検証する事が可能。検証にあたり、アサーション言語やフォーマル検証の知識は一切不要で全ての作業を自動処理することができる。

「Solidify」は、独自言語のHPLの他にSVA、PSL、OVAなど多言語対応のフォーマル検証ツールとして、テストベンチ不要の静的機能検証を分散処理で高速に実現。検証エキスパート向けに検証管理やデバッグ、カバレッジなど高度な機能を提供する一方で、フォーマル初心者向けにプロパティの自動生成機能なども提供しており、包括的なフォーマル検証環境として日本でも古くからユーザーの支持を得ている。

Averantは、同社のビッグユーザーであるARMの要請で開発したAMBA専用のプロトコルチェッカー「Solid PC」という製品も提供しているが、OCPのプロトコルチェッカーは提供しておらず、検証IPを普及させたいAerieLogicの狙いと顧客により包括的なフォーマル検証ソリューションを提供したいAverantの狙いが繋がり今回の技術提携に至った。

尚、AerieLogicの「OCP Formal-VIP」は、OCP2.2/2.1/2.0、OCP1.0、OCP Sonics2.4をサポート。同社はその他にも「AXI Formal-VIP」および「AHB Formal-VIP」といったフォーマル検証IPを提供しているほか、独自のフォーマル検証環境も用意しており、日本国内にも同社製品のユーザーは存在している。

※「Solidify」に関する詳細は、日本代理店、株式会社ガイア・システム・ソリューションにお問い合わせ下さい。
http://www.gaiaweb.co.jp

※Averant社
http://www.averant.com

※AerieLogic社
http://www.aerielogic.com

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2007.12.17 )