【EDSFレポート】TOOL、サインオフ検証前に「LAVIS」でレイアウトを手軽に解析!

Electronics Design and Solution Fair 2009に出展していたTOOLのブースレポート。

TOOLは、1月13日にリリースしたばかりのレイアウト表示プラットフォーム「LAVIS Ver.8.1」を展示。

新しい「LAVIS」では、デザインチェッカーとしても「LAVIS」を使いたいというユーザーニーズに応え、従来から搭載されている等電位追跡機能を強化。具体的には、ノードの分岐箇所を確認できる「Show Branch」コマンドやGDSデータへのプロービングも可能なビア落ち箇所のチェック機能、ダブルビアのチェック機能、アナログ設計でも利用できる精度の抵抗値計算機能、等電位追跡の結果をグラフィカル的に際立たせる機能などが追加され、「LAVIS」で可能なデザインチェックの幅とユーザビリティが更に広がった。

edsf2009_tool-03.jpgマーケティングの長谷部氏によると、今回のバージョンアップで追加された各種等電位追跡機能は全て標準機能として「LAVIS」に装備されるもので、ユーザーは無償で利用することが可能。事前に潰せるレイアウトの不具合は、重たいサインオフ検証前に手軽に「LAVIS」でチェックするのが効果的との事だった。

edsf2009_tool-02.jpg
edsf2009_tool-01.jpgまた、今回のバージョンアップでは、OASISデータの簡易編集機能も追加。TOOL社長の本垰氏によると、プロセスの微細化に伴いOPC以降の設計工程においてはGDS-IIではもはや限界にきており、世界的に大手半導体ベンダは、GDS-IIからOASISへと移行傾向が加速しているとの事。今回の編集機能追加はOASIS周りのニーズを意識しての対応で、OASISへの変換ツールは色々あるが、ビューワとしてOASISが読み込め更に編集が可能なツールは恐らく世界でも「LAVIS」だけと語っていた。

ちなみに、OASIS関連にて同社の「OASIS-Utility」について聞いたところ、同製品は昔から販売しているがここ最近また引き合いが増えているとの事。先日、富士通マイクロエレクトロニクスの採用を発表していたが、既に十数社の納入実績があるという。

関連記事:
TOOLのOASISデータハンドリングツールを富士通マイクロエレクトロニクスが採用

尚、ビジネスはUS市場での「LAVIS」の販売が好調で売上は上々。今後は2月にサンノゼで開催されるリソグラフィ関連の学会「SPIE」に出展、その次は4月にPhotomask Japanに出展、そして7月にDAC出展を予定。DACでは「LAVIS」の等電位追跡機能のパフォーマンスアップとサードパーティツールとの連携強化が報告できるだろうと聞いた。

TOOL株式会社

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2009.01.27 )