Gartner、2026年の半導体市場を前年比92%増の1.56兆ドルと予測
2026年8月24日、市場調査会社Gartnerは、2026年の世界半導体市場が前年比92%増の1兆5,552億ドルに達するとの最新予測を発表した。
Gartnerは2025年9月時点では、2026年の半導体市場を9,098億ドルと予測し、1兆ドルを突破するのは2028年としていた。
今回発表した1兆5,552億ドルという予測値は、わずか11カ月ほどの間に約6,450億ドル、率にして約71%も上振れしたことになる。ちなみに、Gartnerは2027年についても1兆9,399億ドルまで拡大する見通しを示している。
今回の予測で最大のポイントとなるのが「メモリ」で、Gartnerは2026年のメモリ半導体市場を8,373億ドルと予測。2025年の2,201億ドルから約3.8倍に膨らみ、半導体市場全体の54%をメモリが占めるとみている。特にDRAMの売上高は前年比246.6%増、NAND Flashは371.9%増という極端な伸びを予測している。
AIデータセンター向けのHBM需要に加え、DRAM、NANDともに需給が逼迫し、メモリ価格が予想以上に上昇していることが市場規模を大きく押し上げており、Gartnerは、2027年にはメモリ市場だけで1兆ドルを突破すると予測している。
AIデータセンターが半導体市場の主役に
メモリと合わせてもう一つ注目されるのが、半導体市場に占めるAIデータセンターの存在感だ。
Gartnerによると、AIデータセンター関連が半導体市場全体に占める割合は2026年時点で36.5%。2030年には53%を超える見通しで、半導体市場の半分以上がAIデータセンターを中心に作られる可能性がある。
AI投資の恩恵はGPUやAIアクセラレータ、HBMだけにとどまらず、大規模なAIクラスタにはCPU、ネットワークIC、電源管理IC、アナログ半導体、光インターコネクトなども必要になる。Gartnerはメモリを除く半導体市場についても、2025年の5,890億ドルから2026年には7,179億ドルへ21.9%成長すると予測している。
現在の大きな半導体ブームは、GPUとHBMという局所的なものから、AIインフラを構成する半導体全体へと広がり始めている。
他の調査機関の予測
| 調査機関 | 発表時期 | 2026年市場予測 | 成長率 |
|---|---|---|---|
| Gartner | 2026年8月 | 1兆5,552億ドル | +92% |
| WSTS | 2026年6月 | 1兆5,110億ドル | +90% |
| TechInsights | 2026年6月 | 約1兆4,200億ドル | +67% |
| IDC | 2026年4月 | 1兆2,900億ドル | +52.8% |
WSTSも2025年末時点では2026年の市場規模を9,750億ドルとしていたが、2026年春季予測では1兆5,110億ドルへ一気に予測値を引き上げている。
ここまで短期間に市場予測が変化した最大の理由は、想定を大きく上回ったAIインフラ投資とメモリ価格の上昇であり、AIインフラへの投資が世界的にどこまで続くのか? もはや誰も正確に予想できない状況になってきている。

Gartner
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2026.08.27
)




