CadenceがEMA Design AutomationおよびFlowCADを買収―PCB設計・部品データ管理の統合を加速

2026年5月20日、Cadenceは、米EMA Design Automation社ならびに独FlowCAD社を買収したことを発表した。

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EMA Design AutomationとFlowCADの両社は、20年以上にわたりCadenceの「Allegro」や「OrCAD」などPCB設計ツールの販売・サポートを行ってきた有力パートナーで、今回の買収によりCadenceの「Electronic System Design and Analysis(電子システム設計・解析)グループ」に加わった。

Cadenceは両社の買収を通じて、以下の取り組みを進める方針を示している。

イノベーションの加速:
EMAおよびFlowCADのテクノロジーとチームを自社組織へ統合し、製品ポートフォリオ全体における開発を加速する。

シームレスなサポート継続:
既存顧客へのサービスやサポートは途切れることなく、従来通りシームレスに提供を継続する。

顧客体験(CX)の向上:
統合されたケイパビリティにより、進化する市場ニーズに対応した、より強固で統合されたソリューションを提供する。

今回の買収における大きなインパクトは、EMA Design Automationの主力ソリューション「Ultra Librarian」がCadenceのPCBソリューションに加わることにある。

「Ultra Librarian」は、世界中に40万人以上の登録ユーザーを抱え、回路図シンボル、PCBフットプリント、3Dモデル、さらにはサプライチェーン・データを含む、数百万点もの検証済み電子部品データをCADに依存しない形式(CAD-agnostic)で提供している。このコンポーネントデータ管理技術がCadenceの次世代PCB設計プラットフォーム「Allegro X」および「OrCAD X」に深く組み込まれることで、ユーザーは、使い慣れた設計環境内から直接、必要な部品をシームレスに検索、検証、統合できるようになり、スケーラブルなライブラリ管理が実現する。

PCB設計では、正確で製造に利用可能な部品モデルをいかに迅速に入手できるかが、設計品質や開発期間に大きく影響する。「Ultra Librarian」の統合により、ライブラリ作成や部品データ検証にかかる手作業を削減し、設計精度の向上や開発サイクルの短縮につながることが期待される。

日本ケイデンス・デザイン・システムズ社

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2026.05.27 )