累計2億ドル超を調達したAIデータセンター向けセキュリティ統合チップの米Axiado

2025年12月2日、セキュリティ・チップを手掛ける米Axiado Corporationは、Series C+ラウンドで1億ドル超を調達したと発表した。これにより、同社の累計資金調達額は推定約2億ドル超に達したとみられる。

プレスリリース

Axiadoは2017年設立のファブレス半導体ベンダーで、本社は米国カリフォルニア州サンノゼ。
AIを活用したハードウェアレベルのセキュリティに強みを持ち、データセンター/クラウドインフラでの導入が加速している。

同社が提供するのは、Trusted Control/Compute Unit(TCU)と呼ぶ新しいプロセッサ。
従来、サーバーのマザーボード上で複数のチップで個別に実装されていたセキュリティ機能と管理機能を、AI機能を搭載した1チップに統合するアプローチを取る。

TCUに統合される主な要素は以下の通り。

  • BMC(Baseboard Management Controller):サーバーの遠隔管理
  • RoT(Root of Trust):セキュリティ機能
  • TPM(Trusted Platform Module):暗号・認証の基盤機能

Axiadoの説明によると、TCUはAIを活用し、サーバーの挙動から「正常な動作パターン」を学習。
そこから逸脱する振る舞いをリアルタイムで検知し、ランサムウェア攻撃やサイドチャネル攻撃などを、事後対応ではなく「先制的に検知・予測」して遮断できるという。

また、TCUにはAIを用いたDVFS(Dynamic Voltage and Frequency Scaling)機能も搭載。
サーバーGPUの負荷状況をリアルタイムに学習・予測し、冷却ファン等を常時最大で回すのではなく、必要量だけをインテリジェントに制御する。Axiadoはこれにより、冷却に使うエネルギーを最大50%削減可能としている。

Axiadoの狙いは、従来ソフトウェア中心だったサーバー・セキュリティを、より強固なハードウェアベースの対策へ置き換えること。加えて、消費電力最適化や、チップ統合によるボードの省面積化も同時に実現できる点を差別化要素とする。特にハイパー・スケーラーにとって、ボードの省面積化は大きな付加価値になり得る。

なおAxiadoのセキュリティ・ソリューションは、データセンターに限らず、5G基地局やネットワーク・スイッチ向けに活用することもできる。

Axiado Corporation

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2026.01.26 NEW