データセンター向けAI推論チップの韓国Rebellionsが2億5,000万ドルを追加調達
2025年11月10日、韓国のAIチップベンチャーRebellionsは、資金調達Cラウンドで2億5,000万ドルを追加調達したことを発表した。
発表によると今回のラウンドには北米のベンチャー・キャピタルKindred VenturesとTop Tier Capital Partnersの2社が新たに参加。Rebellionsこの動きについて、アジアに限らずワールドワイドのAIインフラ市場に進出している証だとしている。
今回の資金調達により同社の累計調達額は約4億4,000万ドルに到達。Arm, Samusung, SK hynix, 日本のDG Daiwa Venturesなども同社に投資している。
Rebellionsは調達した資金をもとにグローバル市場における足場を強化し、米国におけるパートナーシップと事業拡大を加速するとしている。
Rebellionsは2020年に創業し、金融取引向けのアクセラレータ「ION」をリリースした後にデータセンター向けの推論チップ「ATOM」をリリース。その後Bラウンドで調達した資金をもとに開発した生成AI向けの推論チップ「REBEL-Quad」をリリースしている。Rebellionsはこれまで順調に事業を拡張しており、日本にも顧客が存在しているという話。今回の資金調達でいよいよ北米市場の開拓に向けて本格的に動き出す様相だ。
ちなみに同社の最新AI推論チップ「REBEL-Quad」は、UCIe-Advancedを採用したチップレット・アーキテクチャのArmベース・チップで、144GBのHBM3Eメモリを搭載し4.8TB/sの広帯域幅を実現。製造はSamsungファウンドリの4nmプロセス。主力の開発ツールはSynopsys。Rebellionsによると「REBEL-Quad」の推論パフォーマンスは、NVIDIA H200と比較して約1.6倍、電力効率は約3.2倍、消費電力は半分程度ということだ。

REBEL-Quadのブロック図:Rebellionsのホワイトペーパーから引用
Rebellions
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2025.11.14
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