Ambarellaが15Wで8BパラメータLLMを動かすエッジAI SoCを開発、Cadence, Samsungと協業

2025年10月1日、Cadence Blogの記事:

Ambarella Redefines Edge AI Performance with Cadence

Ambarellaは、エッジでの生成AI/マルチモーダル処理を実現する新SoC「N1-655」を発表した。
「N1-655」は、最大80億8BパラメータのLLM/VLM推論と1080p×12ストリームの同時デコードを、約15Wの電力枠内で実現。クラウド依存の遅延・コスト・プライバシー課題に対し、「デバイス内で完結する高性能AI」を打ち出す。

画像はCadence Blog上のデータ

Samsung Foundryの5nmプロセスを採用した「N1-655」は、CadenceのPCIe 5.0 IPを中核に高スループットを実現。Cadenceの開発環境(Innovus、Genus、Tempus、Voltus、Sigrity X、Clarity 3D、Conformalなど)により、PPA最適化と開発期間の短縮も実現したという。

Ambarellaは以前、他社のIPとEDAツールを用いた開発事例を発表したこともあるが、今回の最上位製品の開発にはCadenceのソリューションを採用したようだ。

Ambarellaはビデオ圧縮と画像処理に強みを持つイメージングSoCのファブレス半導体ベンダーとして名を馳せていたが、近年はその技術をベースに低消費電力AI推論プロセッサへと事業の軸足を移している。エッジAI SoCの出荷実績は累計3,600万個超ということで、自動車、産業、セキュリティなどフィジカルAI用途で採用が進んでいる。

なお記事によると、Ambarellaは将来的にSamsung 4nm/2nmプロセスでの共同開発も見据えているということだ。

Ambarella
日本ケイデンス・デザイン・システムズ社
Samsung Foundry

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2025.10.27 NEW