京セラドキュメントソリューションズが次世代SoC開発にQuadricのプロセッサIPを採用
2025年5月7日、AI処理向けのプロセッサIPを手がける米Quadricは、同社のプロセッサIPを京セラドキュメントソリューションズが採用したことを発表した。
発表によると京セラドキュメントソリューションズは、次世代のSoC開発にQuadricの汎用ニューラルプロセッサ「Chimera™」を採用。プリンター、複合機などの印刷機器にAI処理ソリューションを組み込むために活用するという。
Quadricの「Chimera™」は、AI推論を実行する組み込み機器向けに開発されたプロセッサIPで、AI推論だけではなく一般的なソフトウェ処理も同一チップ上で実行可能。 NPUとCPUを一体化したアーキテクチャにより、アプリケーション内のAI推論とその前後処理を単体のプロセッサで実装可能なため、SoCおよびソフトウェアの開発が容易で同時に高性能/低消費電力を実現。汎用プロセッサに近い柔軟性を持ちながらAI処理に最適化されているため、Quadricは「Chimera™」をGPNPU(General Purpose NPU)と呼んでいる。
従来のNPUは「AI専用」であるため、それ以外の処理を別のCPUで行う必要があったが、Quadricのアプローチは一つのプロセッサ・コアでAIと従来処理の両方を効率的にこなすという点が新しく、そのメリットが受け入れられ日本でも顧客を増やしている。例えばデンソーはQuadricに出資した上で「Chimera™」を用いた車載用半導体IPの開発を行っている。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2025.05.08
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