SynopsysがFPGAプロトタイピング・システム「HAPS」とエミュレーター「ZeBu」の新製品を発表

2025年2月13日、Synopsysは、FPGAプロトタイピング・システムの新製品「HAPS-200」とエミュレーターの新製品「ZeBu-200」を発表した。

プレスリリース

※SynopsysのWebページ上の画像

いずれも先端FPGAをベースとする「HAPS-200」と「ZeBu-200」の両製品は、今回AMDのアダプティブSoC「Versal™ Premium VP1902」を搭載することで刷新された。

「HAPS-200」は、前モデルの「HAPS-100」と比較して実行速度は最大2倍、デバッグ性能(帯域幅/信号キャプチャ数)は4倍、デザイン容量は最大108億ゲートという仕様。先行ユーザーのNVIDIAは実行速度50MHzを達成したとしている。

「ZeBu-200」は、前モデルの「ZeBu EP1/ EP2」 と比較して実行速度は最大2倍、デバッグ性能(帯域幅/信号キャプチャ数)は8倍、デザイン容量は最大154億ゲートという仕様。サーバー・ラック型の「ZeBu Server 5」に「ZeBu-200」を搭載すると最大600億ゲートを超える複雑な設計にも対応できるという。

「HAPS-200」と「ZeBu-200」の両製品は、Synopsysが2022年に導入した「Emulation and Prototyping Ready (EP-Ready) Hardware Platform」と呼ぶ画期的なコンセプトをベースに構築されており、ソフトウェアと配線の変更により用途に応じてエミュレーションとプロトタイピングを再構成可能。プロジェクト間や進行中のプロジェクト内で要件が変化しても再構成に対応できるということで、Synopsysは必要なハードウェア・リソースをあらかじめ決め打ちする必要が無くなるという意味で、投資対効果の高さもアピールしている。

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SynopsysによるとAMD、Arm、NVIDIA、SiFiveなどの業界リーダーが同社のプロトタイピングおよびエミュレーション技術を導入しているということで、新製品の「HAPS-200」は既に出荷が開始されており、「ZeBu-200」は早期顧客向けに出荷が開始されている。

日本シノプシス合同会社

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2025.02.14 )