ArmがChiplet System Architectureの仕様を公開
2025年1月23日、Armはチップレットベース・システムのフレームワーク「Arm Chiplet System Architecture(CSA)」の仕様を初公開した。
「Arm Chiplet System Architecture(CSA)」は、Armが昨年2月に発表したAMBA仕様を拡張した独自のシステム設計フレームワークで、チップレット間の物理層インターフェースの標準化を目的としたUCIe(Universal Chiplet Interconnect Express)規格とは異なり、チップレットベース・システム全体の設計指針やシステムの最適なパーティショニングの標準化に焦点を当てている。
Armによると「CSA」の取り組みには現在60社以上が参加しているということで、既にチップレットにおける大きなエコシステムとなりつつある。(昨年発表時の参画企業は20社だった)
「CSA」は、Arm AMBAベースのチップ設計を前提とするものだが、各種用途に特化したチップレットを再利用したカスタムSoCの開発、チップレットIPの互換性確保や流通を実現するものとして、Armユーザーの期待は大きい。既に「CSA」の活用によって先端チップの開発で成果をあげている先行ユーザーもあり、高性能、低電力、短TATを実現するチップレットベースのSoC設計フレームワークとして普及していくと思われる。
「Arm Chiplet System Architecture(CSA)」の公開仕様はこちらのURLより無料でアクセス可能。
なお、Armは昨日2025会計年度Q3の決算報告を行なった。売上額は前年比19%増の9.83億ドルで過去最高を記録している。
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※Arm
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2025.02.07
)