組み込み型FPGAのFlex LogixをAnalog Devicesが買収
2024年11月8日、米EETimes誌は、組み込み型FPGAの米Flex Logixが米半導体大手のAnalog Devicesに買収されたことを報じた。
記事によると既にAnalog DevicesによるFlex Logixの買収は完了しているようで、Flex Logixの技術資産と技術チームはAnalog Devicesに移管。買収に関する取引条件などの詳細は明らかにされていないが、Analog Devicesの担当者もこの買収の事実を認めているようだ。なお、Flex Logixのホームページには同社の技術資産を大手上場企業に売却したとの記載がある。
Flex Logixは創業10年、SoC組み込み型のFPGAを主力製品としてビジネスをスタートし、組み込み型FPGAという製品分野の市場拡大に一役買った。その後AIアクセラレーター・チップの開発に注力していたが、チップの販売は2023年に終了しIP提供に切り替えていた。
Flex Logixの製品ユーザーとして公表されていたのは、米空軍研究所, 米サンディア国立研究所, 米国防総省, DARPA, Datang Telecom/MorningCore Technology, Renesas/Dialog, SiFive, Socionext, Boeing, など。Renesasの製品「ForgeFPGA」 はFlex LogixのIPをベースにしている。
なお、Flex Logixの10年前の最初の顧客がAnalog Devicesだったようで、同社のエンジニアは「最初の顧客が最後の顧客になった」とコメントしているという。
Flex Logixの累計調達額は8,200万ドル。PayPal創業者として有名なピーター・ティール氏のVCなどが出資していた。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.11.12
)