EdgeCortixがNEDOプロジェクトで40億円、RAN向けAI推論アクセラレーターを開発
2024年11月7日、AI推論アクセラレーターを手掛ける日本のファブレス半導体ベンダEdgeCortixは、NEDOの公募事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」に採択されたことを発表した。
EdgeCortixによると今回のNEDOプロジェクトの助成金は40億円。この助成金によりEdgeCortixは「SAKURA-X」というRANアクセラレーション向けのAIアクセラレーターを開発する。
「SAKURA-X」は、EdgeCortixのシリコン実績のある独自プロセッサ「DNA-X」とRANアクセラレーションIPを統合した、チップレット・ベースのアーキテクチャを採用するプログラマブルなプラットフォームで、高性能、低消費電力、既存のソリューションよりも計算効率を5倍以上向上させることを目指すという。
※画像は経済産業省公開のデータ
EdgeCortixは、今年5月に8Wの消費電力で60TOPSの性能を発揮するというエッジAIアクセラレーター「SAKURA-II」を発表。年内に製品出荷を開始する計画。
EdgeCortixは、特許技術である「ランタイムで再構成可能な」インターコネクトを備えたモジュール型のニューラル・アクセラレータIPコア「Dynamic Neural Accelerator (DNA)」を武器にエッジAI推論市場を狙う2019年設立の日本のベンチャー。北米、インド、シンガポールにも拠点を持ちワールドワイドで製品開発を進めている。
AIアクセラレーターとしてハードウェアの性能だけでなく、その活用に欠かせないコンパイラとソフトウェア・フレームワークにも強みを持つのがEdgeCortixの特徴的なところ。同社にはSBIインベストメント、グローバル・ハンズオンVC、ルネサス エレクトロニクス、モノづくり・ベンチャーズなど国内企業数社が出資している。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.11.11
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