ベルギーimecが自動車業界に向けたチップレット技術の共同研究プログラムを立ち上げ
2024年10月10日、ベルギーの研究機関imecは、自動車業界向けのチップレット技術の共同研究プログラム「Automotive Chiplet Program」の立ち上げを発表した。
imecによると「Automotive Chiplet Program」には、Arm、ASE、BMW Group、Bosch、Cadence Design Systems、Siemens、SiliconAuto、Synopsys、Tenstorrent、Valeoの10社が参画。今のところ日本企業は含まれていない。
「Automotive Chiplet Program」は、どのチップレット・アーキテクチャとパッケージング技術が自動車メーカーの特定の高性能コンピューティングと厳格な安全要件をサポートするのに最適かを評価し、柔軟性の向上、パフォーマンスの改善、コスト削減など、チップレット技術のメリットを自動車業界全体に広げることを目指すとしている。
チップレット技術は既に高性能な先端半導体製品の開発で導入が進んでいるが、大手半導体ベンダ各社は我が道を進む形でチップレット技術を活用しており、業界を包括する形でのチップレットの流通、流用は進んでいない。
自動車業界では、自動運転に向けて大規模複雑化する車載SoCの開発に向けてチップレット技術の活用に期待を寄せており、日本ではすでに自動車メーカーら12社が立ち上げた「ASRA:自動車用先端SoC技術研究組合(Advanced SoC Research for Automotive)」が活動している。
今回発表されたimecの「Automotive Chiplet Program」は、日本のASRAに対抗する活動のように見えるが、両組織の活動が対抗せずに融合し広く自動車業界の半導体開発に繋がる方向に進むことを期待したい。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.11.08
)