Efablessの無料ASIC製造プログラム、商用利用のユーザーが40社に到達
2024年7月3日、Electronics Weeklyの記事:
Efabless marks chip manufacturing milestone
Efablessによると、Googleがスポンサーとなっている無料ASIC製造プログラム「OpenMPW」の商用利用のユーザーが40社に到達した。
商用ユーザーのいくつかは同プラグラムで作ったチップを量産する計画。大半のユーザーはプロトタイプやPoCを目的に同プログラムを利用している。
「OpenMPW」はスタートアップや中小企業に向けた初期投資が不要なASIC製造プログラムで、チップの設計環境はEfablessから提供され、テープアウトされたデータは米半導体ファウンドリSkywaterの130nmプロセスでチップ化される。
Efablessは「ChipIgnite」と呼ぶ同社のチップ製造プラットフォームを通じて無償EDAツールを提供するだけでなく、再利用可能なIPブロックやリファレンス・デザインなども提供しており、ユーザーの設計をサポートしてくれるコミュニティ形成にも力を注いでいる。
Efablessによると最近のユーザー事例としては、センサー・アプリケーション、IoT、産業用コントローラー、セキュリティなどの設計事例があり、学術チームや大学なども研究プロジェクトの一環としてAIや医療機器用のチップを製造しているとのこと。
Efablessは「OpenMPW」と並行して1万ドル以下の費用で評価チップが作れるシャトルサービスも提供しているが、同社のチップ製造プラットフォーム「ChipIgnite」を用いたチップ設計は延べ1,400件以上、うち600件がテープアウトされているという。
なおEfablessのサービスは、日本代理店「一般社団法人OpenSUSI」を窓口として利用することができる。(関連ニュース)
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.07.10
)