アドバンテックがHailoのAIプロセッサを搭載したエッジAI推論システムを発売
2024年6月3日、産業用コンピュータ、IoTソリューションなどを手掛けるアドバンテックはエッジAI推論システム「AIR-150」の発売を発表した。
発表によると「AIR-150」は産業向けのエッジAI推論システムで、第13世代 Intel Core モバイルプロセッサとイスラエルHailo社のAIプロセッサ「Hailo-8」を搭載。AI処理の演算能力は26TOPS。自律移動ロボット/手荷物検査/不良検査/労働安全監視などのAI対応のアプリケーションをターゲットとしており、幅156 x 奥行き112 x 高さ60 mmというコンパクトな筐体にはジャイロ/ステッピングモータ用のCOM、カメラ用のUSB、2D/3D LiDAR用のLAN、Wi-Fiモジュール接続用のM.2 E-Keyなど様々なI/Oポートが備えている。また同システムは-20度~60度の使用温度範囲に対応し、ノイズ耐久、耐振動、耐衝撃など各種IEC規格に準拠している。
ソフトウェア開発環境としては、AI 開発ツールキット「Advantech Edge AI SDK」が用意されており、同SDKには「Hailo-8」用のランタイムSDKが収録されている。同SDKを活用することで既存のプラットフォームから「AIR-150」へシームレスに統合することが可能。また、データフロー・コンパイラーや、マルチストリーム・オブジェクト検出、距離セグメンテーション、分類、姿勢推定など、いくつかの事前トレーニング済みモデルのサンプルも収録されているという。
HailoのAIプロセッサは、国内ではルネサスやソシオネクストなどの半導体ベンダが採用し製品を開発しているが、ワールドワイドでは小売(AIカメラ)やFA、インフラ、医療、農業、セキュリティなど、様々な分野でエッジAI用途での採用が進んでいる。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.06.05
)