SiemensがAIアクセラレーター向けの高位合成ツール「Catapult™ AI NN」を発表〜PythonからRTLを合成

2024年5月21日、Siemensは同社の提供する高位合成ツールの新製品「Catapult™ AI NN」を発表した。

プレスリリース

「Catapult™ AI NN」はニューラルネットワークのアクセラレーター開発をターゲットとした高位合成ツールで、PythonコードからVerilogまたはVHDLのRTLコードを自動生成することが可能。もちろんSiemensの高位合成ツール「Catapult」がベースとなっており、機械学習ハードウェア・アクセラレーション用のオープンソース・パッケージ「hls4ml」を「Catapult」に組み合わせることで 、入力となるPythonコードをC++に変換しRTLを合成するという仕組みだ。

機械学習の専門家は、TensorFlow、PyTorch、Kerasなどのフレームワークを使いPythonでAIモデルを設計するのが一般的で、C++、Verilog、VHDLを用いたAIモデルのハード化はこれまで敷居が高かった。「Catapult™ AI NN」を使えばFPGAに限らずASIC, SoCへとニューラル・ネットワークを実装できるようになり、その性能、電力、面積のトレードオフも容易となる。

「Catapult™ AI NN」はSiemensがフェルミ国立研究所および「hls4ml」の主要貢献者と共同で開発したもので、現在早期顧客に製品を提供中。2024年第4四半期には一般向けに製品リリースされる予定となっている。

シーメンスEDAジャパン株式会社

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.05.24 )