Cadenceの会長Lip-Bu Tan氏がAIチップを手掛けるSambaNovaのエグゼクティブ・チェアマンに就任
2024年5月20日、シリコンバレーのAIチップ・スタートアップSambaNova Systemsは、同社の会長であるLip-Bu Tan氏がエグゼクティブ・チェアマンに就任したことを発表した。
Lip-Bu Tan氏はEDA業界ではCadenceの会長として有名だが、テック系のベンチャー・キャピタル Walden Internationalを率いる投資家としても有名。同氏は創業時からSambaNova Systemsに出資し会長として取締役会を束ねていたが、今回エグゼクティブ・チェアマンに就任することで、SambaNova Systemsの経営にも直接携わることになる。
SambaNova Systemsが昨年発表したAI半導体「SN40L」は、最大5兆パラメータのモデルを実行可能、NVIDIA製品よりも安く高速にAI学習および推論を実行できるとしているが、同社の強みはAI半導体としてのパフォーマンスだけではなく、チップと合わせてオープンソースのLLMをベースとしたトレーニング済みのモデルを顧客に提供できる点にある。顧客は自社データを用いて調整されたAIモデルを運用する環境一式をSambaNovaからワンストップで入手できる。
SambaNova Systemsのソリューションは米ロスアラモス国立研究所、ローレンス・リバモア国立研究所、Analog Devices、ソフトバンクなどが導入している。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.05.23
)