サーバー向けRISC-Vベースプロセッサの米Rivosが2億5000万ドル超を調達
2024年4月16日、サーバー向けのRISC-Vベース・プロセッサを手がける米Rivosは、資金調達A-3ラウンドで2億5,000万ドル以上の調達に成功したことを発表した。
発表によるとRivosの投資家にはVCと合わせてIntel、MediaTek、Dellなどの業界大手も名を連ねている。Cadenceの会長Lip-Bu Tan氏率いるVC Walden Catalystは早くからRivosへの投資に参加しているようだ。
Rivosは2021年創業のスタートアップで本拠地はカリフォルニア州サンタクララ。Rivosという社名は、RISC-VとOpen Sourceに由来している。創業者でCEOのPuneet Kumar氏は2008年Appleに買収された半導体設計会社P.A.SemiでSoftware Architectを務めていた人物。
同社の開発するサーバー向けのRISC-Vベース・プロセッサは、RISC-V CPUとデータ並列アクセラレーター (大規模言語モデルとデータ分析用に最適化されたGPGPU) を組み合わせ消費電力を最適化したもので、CPUと並列計算を緊密に統合し、DDR DRAMとHBM全体で均一なメモリを共有するとしている。Rivosは、TSMC 3nmプロセス(3NE)で作ったプロトタイプを既に入手しており、今回獲得した資金で最初の製品化と事業展開を推し進める計画。
Rivosはチップの詳細について明らかにしていないが、チップを作ってからその上にソフトウェアを構築するチップベンダの一般的な手法と異なり、チップ上で実行するコードをコンパイルするために必要なソフトウェアから開発に着手し、そのソフトウェアを中心にプロセッサを設計したという話。これによりアプリケーションやモデルを再設計することなくシームレスにRivosのチップを導入可能だという。
= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.04.18
)