MIPSのRISC-V CPUモデルをSynopsysの仮想シミュレータがサポート

2024年4月4日、MIPSはSynopsysとのコラボレーション拡大を発表した。

プレスリリース

発表によるとSynopsysの仮想シミュレータ「Imperas」がMIPSのRISC-VベースCPU「P8700」および「I8500」をサポートしたとのこと。

Synopsysは2023年12月にソフト先行開発用の仮想シミュレータを手掛ける英Imperasを買収。高速なプロセッサモデルを用いる同社のシミュレーション技術を手中に収めていた。

Imperasは元々RISC-V Internationalの主要メンバーとして、市販されている各社のRISC-Vベース・プロセッサのモデルを積極的に自社のシミュレータでサポートしていた。

今回サポートされたMIPSの「P8700」はMIPS初のRISC-VベースCPUで、アウトオブオーダー実行による高性能が特徴。発表された2022年時点でシングル・スレッドのパフォーマンスは業界最高とされていた。同じく「I8500」はインオーダー・マルチプロセッシングCPUでクラス最高の電力効率をうたっている。

※画像はMIPS社Web上のデータ

Imperasの環境はSynopsysの買収により製品名が変わったようだが、高速プロセッサ・モデル「ImperasFPM」、プロセッサ開発キット(高速シミュレータ)「 ImperasPDK 」を利用することでMIPSのRISC-VベースCPU「P8700」および「I8500」のソフトウェア先行開発が容易となる。

なおシミュレータを提供するSynopsysも「ARC-V Processor」という名前の32bit/64bit RISC-Vベース・プロセッサを提供している。

MIPS
Synopsys

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.04.17 )