エッジ向けMLチップの米SiMa.aiが7,000万ドルを追加調達、累計調達額は2億7,000万ドル

2024年4月4日、エッジ向けの機械学習チップ「MLSoC」を手がける米SiMa.aiは7,000万ドルの追加の資金調達を発表した。

プレスリリース

発表によると今回の資金調達によりSiMa.aiの累計調達額は2億7,000万ドルに到達。同社にはDellコンピュータや投資家としても有名なCadenceの会長Lip-Bu Tan氏も投資している。

SiMa.aiは、2018年創業のAIチップベンチャーで従業員は100名以上、カリフォルニア州サンタクララに本社を置く。創業者でCEOのKrishna Rangasayee氏は半導体業界のベテラン・エンジニアでGroqおよびXilinxでCOOを18年間勤めた実績を持つ。

SiMa.aiは、エッジ・デバイス向けのマシン・ラーニング・ソリューションに特化したベンチャーとして、エッジ・デバイスでMLモデルを実行するために必要な全てのコンポーネントを統合した独自設計のSoC「MLSoC」と、MLモデルのトレーニング、デプロイ、および管理を容易にするソフトウェア・スイート「Palette Software」を製品化している。ソフトウェアとハードウェアの両方を提供することで組み込みシステムにおけるMLの導入を容易にするというのが SiMa.aiの戦略で、「Palette Software」はドラッグ&ドロップでMLモデルをノーコードで開発できる。

SiMa.aiの狙う市場はスマート・ビジョン、ロボット、FA、ドローン、自動車、ヘルスケアなどで中でも自動運転向けに力を注いでいる様子。すでにワールドワイドで50社以上の顧客を持っているようだ。

すでにリリースしている第1世代の「MLSoC」は、TSMC 6nmで製造されており独自のマシンラーニング・アクセラレータの他にアプリケーション・プロセッサー(Arm)、コンピュータ・ビジョン・プロセッサー(Synopsys ARC)なども搭載。MLCommons® MLPerf Inference ベンチマーク 4.0においてクラス最高の性能とエネルギー効率を実証しているという。 SiMa.ai曰く、「MLSoC」はエッジMLアプリケーションにおいてパフォーマンスとエネルギー効率を10倍向上可能で様々なMLユースケースに適応可能。他のプロセッサと組み合わせるアクセラレータとは異なり、ワンチップかつソフトウェア・ベースで独自のMLプラットフォームを構築可能な点が同社ソリューションの強みだとしている。

なお今回調達した資金は進行中の第2世代の「MLSoC」の開発に注ぐ予定。第2世代の「MLSoC」はコンピュータ・ビジョンに加え、トランスフォーマーやマルチモーダル生成AIにも対応する予定だという。

SiMa.ai

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2024.04.16 )