AMDによるXilinxの買収が完了

2022年2月14日、AMDはXilinxの買収が完了したことを発表した。
AMDによるXilinxの買収は株式交換と現金で約350億ドルの取引とされている。
Xilinxは直近の2022会計年度Q3(21年10-12月)の四半期決算で初の売上10億ドル超えを達成しており、2022会計年度は計40億ドル近くの売上が見込まれていた。
Xilinxの事業はAMDに新設される「Adaptiveand Embedded Computing Group(AECG)」に移行し、同部門はXilinxのCEO VictorPeng氏が率いる。
Xilinxの製品は今まで通り一般ユーザーに提供され、サポート体制や製品の開発ロードマップも維持される。
FPGAという市場はXilinxとAlteraの2社が作り、長年両社が市場をリードしてきたが、2015年にIntelがAlteraを167億で買収。 今回のAMDの買収により、FPGA市場を開拓・牽引してきた両雄の社名がついに消えてしまった。
データセンターの急成長や機械学習の普及に伴うコンピューティング技術の進化により、FPGAの役割、価値、立ち位置はこの数年で大きく変わった。ハイエンドFPGAという製品が汎用プロセッサ・ベンダの下で今後どのような進化を遂げていくのか。今回の買収はFPGAの歴史の一区切りとなるだろう。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2022.02.15 )