SiFiveがRISC-V史上最速のコアを含む新製品「Performanceファミリ」を発表

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2021年6月22日、RISC-Vプロセッサを手掛けるSiFiveは、RISC-Vコアの新製品「Performanceファミリ」を発表した。
「Performanceファミリ」として発表されたRISC-Vコアは「P270」と「P550」の2品種。
「P270」は、RISC-Vベクトル拡張v1.0を完全にサポートするSiFive初のLinux対応プロセッサで、RISC-V RV64GCV ISA互換、8ステージ、デュアルイシュー、高効率のインオーダー・パイプラインを備える。SiFiveは「P270」を「古いSIMDアーキテクチャの理想的な代替品」と謳う。(SiFiveは既存のSIMDソフトウェアを一般的なレガシー・アーキテクチャからRISC-V Vectorアセンブリコードに変換するSiFive Recodeを提供している。)
もう一つの「P550」は、「SiFiveU84」を改良したSiFiveのRISC-Vプロセッサとして最高のパフォーマンスを誇るプロセッサで、SiFiveは現在市場に流通しているRISC-Vプロセッサの中で最速と自負する。SiFiveによると「P550」は、SPECInt2006のスコアで8.65/GHzを達成。Arm Cortex-75と同等の面積でArm Cortex-75を上回るパフォーマンスを提供する。アーキテクチャはRISC-V RV64GC ISA互換、13ステージ、トリプルイシュー、アウトオブオーダー・パイプラインを備えている。
なお先頃SiFiveを買収する可能性が報じられた開発パートナーのIntelは、SiFiveの「P550」を用いたプロセッサ「HorseCreek」を自社の7nmプロセスで製造することを明らかにしている。
SiFiveの社長兼CEO Patrick Little氏は今回の発表について、「SiFiveとRISC-Vムーブメントの両方に新しい時代の到来を告げるものであり、RISC-Vが従来の32ビット・アーキテクチャのコストダウンした代替品にのみ適していた時代は過ぎ去った。」とコメントしている。
https://www.sifive.com/blog/the-heart-of-sifive-is-performance-intelligence-

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =
(2021.06.23 )